連日、仮想通貨の基盤である承認アルゴリズムに脆弱性や問題点が浮上している。
ビットコインやイーサリアムも採用する承認アルゴリズムの脆弱性の指摘は、仮想通貨の今後に重大な影響を与えることは間違いないだろう。
国際決済銀行がプルーフオブワーク(PoW)を非難
PoW（プルーフ・オブ・ワーク）によって、ビットコインが将来使えなくなるかもしれない。
国際決済銀行は、そのように論じたレポートを発表した。
国際決済銀行に属する経済学者Raphael Auer氏は、PoWのシステム上、今後マイニング報酬がそのコストに見合わなくなる日が来ると主張。
そうなった場合には、マイニングを行う人はいなくなり、その結果、ビットコインの承認スピードが極端に遅くなり、流動性が喪失し遂には誰も利用しなくなるとしている。
レポートの末尾では、「ビットコインが今後使われるためには、PoWと決別する必要がある。」と主張した。
プルーフ・オブ・ステーク(PoS)に脆弱性が見つかる
イーサリアムも移行を予定しているPoS(プルーフ・オブ・ステーク)に重大な脆弱性が見つかった。
米イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校の研究チームが「フェイク・ステーク攻撃」という脆弱性を発見した。
「フェイク・ステーク攻撃」によって、ごくわずかな仮想通貨資産を所有するだけでPoS型の仮想通貨のネットワーク参加者を攻撃できるそうだ。
そもそもPoSとは、PoWが直面するいくつかの課題解決のための代替案として考案されたものだ。しかし、そのPoSにも致命的な欠陥が見つかった。
今回、PoWとPoSのそれぞれに弱点が見つかった。
これらを早急に改善しない限り信用がどんどん落ちていき、仮想通貨そのものの存続の危機に陥るかもしれない。
