ゴールド(金)価格が一段高、5,000ドル突破で最高値圏へ

GOLD 1時間足チャート

金価格は26日から27日にかけて史上最高値を更新しました。26日の取引開始時点で5,013.40ドルと初めて5,000ドル台に乗せた後も、5,024ドル、5,038ドルと高値を切り上げました。

数日前には4,790〜4,820ドル近辺で推移していたことを踏まえると、4,940ドル台を明確に上抜けた後に上昇が加速した格好です。1週間ベースの上昇率は5〜8%程度に達し、1月単月では約15%の上昇となっています。

関税発言と中東情勢が金を押し上げ、ドル安も追い風

26日にかけて、米トランプ政権が対カナダ・中国への追加関税を示唆する発言を行い、通商摩擦の再燃が意識されました。

中東ではイラン情勢を巡る緊張が伝えられ、地政学的な要因を背景とした資金流入が金市場に向かいました。

さらに、米ドル安の進行によりドル建て金価格が押し上げられやすい環境にあったことに加え、インフレが急激に再加速していないとの見方から、実質金利の低下を意識した買いも入りやすかったと考えられます。

FRBの今後の政策スタンスを巡る不透明感も、金を選好する動きを後押ししたようです。

ビットコインは反発できず、9万ドル割れ後に調整局面

BTC/USDT 1時間足チャート

ビットコインは26日に87,652ドル、87,776ドル、87,700ドルといった水準が相次いで確認され、27日にかけても8万7,000〜8万8,000ドル付近での推移が続きました。

直前の週には9万3,000ドル前後で取引されていましたが、9万8,000ドルを維持できなかった後、89,200ドルを下回る下落が生じ、8万8,000ドル割れが意識される展開となりました。その結果、1週間ベースでは5〜8%程度の下落となっています。

ビットコイン現物ETFから1.22億ドル流出、9万ドル割れで清算も発生

26日前後には、ビットコイン現物ETFから週間で約1.22億ドル規模の資金流出が観測され、現物市場での売り圧力につながりました。

また、価格が9万ドルを割り込む過程で、デリバティブ市場では数億ドル規模の強制清算が発生しています。特に8万8,000ドル前後ではロングポジションの整理が集中したとみられます。

米ドル安が進行する局面でも資金はビットコインには向かわず、金や銀といった他資産に流入しており、暗号資産と伝統的な安全資産の値動きの乖離がよりはっきりした形です。

市場では、機関投資家が株式や暗号資産のエクスポージャーを一時的に引き下げる目的で、ヘッジ売りを進めたとの見方も聞かれます。

金は5,000ドル維持、BTCはETF資金流出が焦点

金については、米ドル相場が引き続き軟調に推移するか、関税や地政学要因がどの程度続くのか、さらに各国中央銀行による金需要に変化が出るかが、5,000ドル超の水準を維持できるかどうかを見極める上で注目されています。

ビットコインについては、次に意識される価格水準に加え、現物ETFからの資金流出が続くのか、それとも一巡するのかが焦点となっています。

デリバティブ市場での清算動向が落ち着くかどうかや、FRB高官の発言、関税問題や中東情勢といった政治イベントへの反応も重要な確認材料です。

市場参加者は、26日から27日に顕在化したこの資金フローの差が一時的な反応にとどまるのかを慎重に見極めようとしています。

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