著名投資家テスタ氏、ビットコイン購入を発表:1340万円で暗号資産デビューの意味を解説
この記事の結論
累計利益100億円を達成した日本の著名個人投資家・テスタ氏が、ついにビットコイン購入を発表しました。以前は40万円台で興味を持ちながら見送っていたビットコインを、1BTC=約1,340万円という、史上最高値更新後も続く高値水準で購入した背景には、「世界に何が起きても大丈夫なよう分散投資する」というリスクヘッジ戦略があります。
Xの投稿では、まずは約5,000万円分を購入し、価格が下がればさらに同程度を追加購入する意向も明かしており、短期の値動きよりも長期的な分散効果を重視したポジションと言えます。
3つの重要ポイント
- テスタ氏のビットコインデビュー:累計利益100億円の投資家が1BTC=約1,340万円でBTCを初購入
- 分散投資戦略の一環:株式以外の資産(米国株、オルカン、金、不動産)に続くリスクヘッジ商品として採用
- 投資界への影響:日本の著名個人投資家による暗号資産への参入が他の投資家に与える心理的効果
1. テスタ氏のビットコイン購入発表
著名個人投資家のテスタ氏が2025年11月22日、自身のX(旧Twitter)アカウント@tesuta001で「ついにビットコインを購入した」と発表しました。投稿では
まさか40万円くらいの時見てたのを1340万で買うことになるとは。。
と述べ、価格上昇を見守り続けた末の購入決断だったことを明かしています。
さらに
これは「世界に何が起きても大丈夫なように様々なものに分散投資しておくんだ」
という考え方に基づくものであることも補足しており、ビットコイン購入の目的が短期的な投機ではなく、ポートフォリオの分散化によるリスクヘッジであると強調しています。
また、関連する掲示板投稿などから、初回はおよそ5,000万円規模の購入で、下落時にはさらに同額を追加する方針であることも読み取れます。
この発表は投資コミュニティで大きな話題となり、Yahoo!ファイナンス掲示板やX上でも
- 「テスタがビットコイン買い始めた」
- 「ここもそろそろ反転か」
といったコメントが多数投稿されています。
2. テスタ氏のプロフィールと投資実績
基本プロフィール
- 投資歴: 2005年開始(約20年)
- 元手: 300万円
- 累計利益: 100億円(2024年2月達成)
- 出身: 兵庫県
- 投資スタイル: 初期はデイトレード中心、2016年前後から中長期投資も併用
2005年に証券口座へ300万円を入金して株式投資を開始し、以降年間損益がマイナスになった年は一度もないとされています。
投資実績の主な節目
各種インタビュー・書籍・メディア記事から整理すると、主なマイルストーンは以下の通りです
- 2005年9月: 300万円を元手に株式投資をスタート
- 2011年: 資産1億円を達成し、いわゆる「億り人」に
- 2021年8月: 総利益50億円に到達
- 2023年末: 累計利益80億円超
- 2024年2月: 累計利益100億円を達成
- 2025年時点: 20年連続で年間プラスを継続
現在は専業投資家として活動し、デイトレ中心だった初期から、高配当株・米国株・オルカン・金・不動産などを組み合わせた中長期の分散ポートフォリオへとシフトしています。
近年は、日々の細かい運用成績をSNSで逐一公開するスタイルからは距離を置き、「投資哲学」やリスク管理の考え方に焦点を当てた発信が中心になっています。
3. なぜ今ビットコインなのか:投資戦略の変化
以前の暗号資産に対するスタンス
2025年8月、WebX2025で開催された「投資ポートフォリオに仮想通貨は必要か」をテーマとした対談では、テスタ氏は「仮想通貨を一切保有していない慎重派」として登壇しました。(
その中で、
- 仮想通貨には株式のPBRのような「割安・割高を測る客観指標が乏しい」
- 「単純に分からない」ため、あえてポジションは持たずに様子見している
といった理由から、暗号資産に対して慎重な姿勢を示していました。
投資戦略の転換点
一方で、2025年初頭のインタビューや雑誌記事では、すでに分散投資・リスクヘッジの重要性について繰り返し語っています。
「日本円だけで持っているのはリスク。○○ショックで株が大暴落したり、日本の近隣で戦争が起きることもある。何があっても大丈夫なように、米国株やオルカン、金、不動産などで分散している」
今回のビットコイン購入は、この分散投資戦略の**延長線上にある「新しいリスクヘッジ先の1つ」**として位置づけられます。特に、以下のような環境変化が後押しになった可能性があります。
- ビットコイン現物ETFの普及
- 2024年1月、米SECがビットコイン現物ETFを複数承認し、制度面の整備が一段と進展。
- 機関投資家・企業の参入拡大
- 上場企業やファンドによるビットコイン保有が一般化し、企業のバランスシートに組み入れる動きも拡大。
- インフレ・通貨価値下落への警戒感
- インフレや財政不安を背景に、金やビットコインなど「代替資産」への関心が高まり、「デジタル・ゴールド」としての認知が広がっている。
こうした環境の変化と、自身の「何があっても大丈夫なように分散しておく」というポリシーが重なり、「分からないからゼロ」から「リスクヘッジとして少しは持つ」へとスタンスがシフトしたと考えられます。
4. 分散投資としての暗号資産の位置づけ
ポートフォリオ理論の観点
著名フィナンシャルアドバイザーのリック・エデルマン氏は、2025年6月に発表したホワイトペーパー
**「The Death of 60/40 – and Why Your Crypto Allocation Should Be 10% to 40%」**の中で、
- 保守的投資家:暗号資産比率10%
- 標準的な投資家:25%
- 積極的な投資家:40%
という大胆な配分ガイドラインを提示しました。これは、従来自身の著書で推奨していた「1%程度のクリプト配分」からの大幅な見直しです。
同氏は、株式や債券と比べて暗号資産の価格変動が独立している(相関が低い)点を重視し、長期的には分散効果によるリスク調整後リターンの改善が期待できると主張しています。
テスタ氏の分散投資哲学の中でのビットコイン
前掲のDIME記事などでは、テスタ氏の「サブ口座」の主な内訳として、以下のような資産クラスが挙げられています。
- 国内株式(配当狙い)
- 国内株式(配当+値上がり狙い)
- 米国株
- 投資信託・オルカン(全世界株)
- 金ETF
- 不動産
これらはすでに
- 地域分散(日本株+米国株+全世界株)
- 資産クラス分散(株式+金+不動産)
- 時間分散(長期保有・配当再投資)
を意識した構成になっています。
今回、ここに「ビットコイン」という新しい資産クラスが小さく追加された形であり、金と同様に「インフレ・通貨リスクへのヘッジ」「システム全体への分散」という意味合いが強いと考えられます。
5. 個人投資家への影響と今後の展望
投資コミュニティへの心理的効果
テスタ氏のような「元手300万円から累計利益100億円・20年連続プラス」という実績を持つ個人投資家の行動は、多くの個人投資家にとって1つのベンチマークです。
その人物がビットコインに参入したことで、以下のような心理的効果が予想されます。
- 信頼性の向上
- 「テスタ氏が少しでも持つなら、自分もポートフォリオの一部として検討してみよう」という心理的ハードルの低下。
- 分散投資意識の拡大
- 株式一辺倒から、金・オルカン・ビットコインなどを組み合わせる「マルチアセット運用」への関心が高まる。
- 投資教育効果
- 「40万円のときに買わず、1,340万円で買う」というエピソードは、
- タイミングを完璧に当てることの難しさ
- 「分かるようになってから少量を買う」という現実的な投資行動
を象徴する事例として、今後も語られる可能性があります。
- 「40万円のときに買わず、1,340万円で買う」というエピソードは、
日本の暗号資産市場・税制への影響
日本では2025年8月、金融庁が2026年度税制改正要望の中で「暗号資産取引に対する課税の見直し(分離課税の導入を含む)」を正式に要望しています。
これにより、
- 現在の総合課税(最大55%)から
- 株やFXと同様の申告分離課税(約20%前後)への移行
が検討されており、2026年度以降の実現可能性が各種メディアで取り上げられています。
テスタ氏のような「税負担に敏感な大口個人投資家」の参入は、
- 「税制が整えば、さらに多くの投資家が入ってくる」
- 「だからこそ今から少しだけでもポジションを取る価値がある」
といった議論を後押しする可能性もあります。
注意すべきリスク
一方で、ビットコイン投資には以下のリスクがあることも忘れてはいけません。
- 価格変動リスク
- 2025年8月に円建てで約1,890万円の最高値をつけた後、11月には一時1,300万円台まで急落するなど、ボラティリティは極めて高い。
- 規制リスク
- 各国の規制強化・緩和のニュースによって価格が大きく動く可能性。
- 技術・運用リスク
- ウォレット管理ミスや取引所ハッキングなど、ブロックチェーン固有のリスク。
- 流動性リスク
- 通貨危機や大規模売りなど、特定の局面でスプレッドが急拡大する可能性。
「著名投資家が買ったから安心」という理由だけで追随するのではなく、自分のリスク許容度と投資方針に合うかどうかを冷静に判断する必要があります。
日本の主要仮想通貨取引所
BitTrade(ビットトレード)
特徴
- 豊富な暗号資産銘柄を取り扱い(46銘柄前後)
- 高度なセキュリティシステム
- 初心者から上級者まで対応のUI/UX
主要手数料
- 売買手数料:販売所スプレッド、取引所 無料
- 入金手数料:銀行振込無料(振込手数料は利用者負担)
- 出金手数料:330円
- 送金手数料:銘柄により異なる
最小購入額:販売所500円、取引所0.00001BTCかつ2円
積立サービス:対応 スマホアプリ:高機能アプリあり
セキュリティ:コールドウォレット、2段階認証
向いているユーザー:多様な銘柄への分散投資を検討している方
SBI VCトレード
特徴
- SBIグループの信頼性と実績
- 業界最低水準の手数料体系
- 充実したレンディング/ステーキング/積立
主要手数料
- 売買手数料:無料(現物)
- 入出金手数料:無料
- 送金手数料:無料(ネットワーク手数料相当は別途)
取扱銘柄:36銘柄 最小購入額:1円〜(取引所)/販売所は銘柄により異なる
積立サービス:毎月500円から レンディング:年率は募集時条件により変動
セキュリティ:金融庁認可業者の高度なセキュリティ
向いているユーザー:手数料を最小限に抑えたい初心者〜中級者
Coincheck(コインチェック)
特徴
- 国内最大級の暗号資産取引所
- 初心者にも分かりやすいシンプルな操作性
- NFTマーケットプレイス「Coincheck NFT」運営
主要手数料
- 売買手数料:販売所無料(スプレッドあり)、取引所は銘柄ごとに設定(BTC/ETHは無料対象)
- 入金手数料:銀行振込無料(振込手数料は利用者負担)
- 出金手数料:407円
- 送金手数料(BTC):0.0005 BTC
取扱銘柄:35銘柄 最小購入額:500円
積立サービス:月1万円から(対応銘柄は拡充傾向)
特別サービス:Coincheck NFT、IEO実施経験
向いているユーザー:暗号資産初心者、NFTに興味がある方
bitbank(ビットバンク)
特徴
- 全暗号資産取引量 国内No.1の実績(媒体報道)
- 高度な取引ツールとチャート機能
- Maker手数料マイナス(報酬システム)
主要手数料
- 売買手数料:Maker -0.02%/Taker 0.12%
- 入金手数料:無料(クイック入金等は条件あり)
- 出金手数料:550円/770円(3万円以上)
- 送金手数料(BTC):0.0006 BTC
取扱銘柄:国内最多クラス(40銘柄以上) 最小購入額:0.0001 BTC
積立サービス:定期購入あり(最小100円〜、販売所)
セキュリティ:コールドウォレット、マルチシグ対応
特殊機能:リアルタイム入金、高度な注文機能
向いているユーザー:取引量の多いアクティブトレーダー、上級者
OKJ(オーケージェー)
特徴
- 世界大手OK Groupの日本法人による運営
- 業界トップクラスの狭いスプレッド
- 高利回りFlash Dealsやステーキングサービス
主要手数料
- 売買手数料:販売所無料、取引所 Maker 0.07%/Taker 0.14%(基準) ※取引量で優遇あり
- 入金手数料:無料(振込手数料は利用者負担)
- 出金手数料(日本円):100万円未満 400円/100万〜1,000万円未満 770円/1,000万円以上 1,320円
- 送金手数料:銘柄により異なる(例:IOSTは低コスト)
取扱銘柄:50銘柄(2025年11月時点、MEME上場反映) 最小購入額:500円
積立サービス:対応 スマホアプリ:高機能アプリあり
セキュリティ:コールドウォレット、2段階認証
独自サービス:Flash Deals(高利回りの実績)、マルチチェーン対応
向いているユーザー:スプレッド重視、多様な銘柄に分散投資、レンディング/ステーキングに興味がある方
bitFlyer(ビットフライヤー)
特徴
- ビットコイン取引量9年連続 国内No.1
- 創業以来ハッキング被害ゼロの高度なセキュリティ
- 1円から取引可能な初心者に優しい設計
主要手数料
- 売買手数料:販売所無料(スプレッドあり)、取引所0.01~0.15%(取引量により変動)
- 入金手数料:住信SBIネット銀行 無料、その他銀行 330円(クイック入金)
- 出金手数料:三井住友銀行 220円/440円、その他 550円/770円
- 送金手数料(BTC):0.0004 BTC(XRP・MONA・XLM等は無料)
取扱銘柄:39銘柄(現物) 最小購入額:1円
積立サービス:対応 レバレッジ取引:bitFlyer Lightningで最大2倍(BTC、ETH対応)
セキュリティ:マルチシグ、コールドウォレット、2段階認証
特別サービス:bitFlyer クレカ(利用額の0.5~1.0%をBTC還元)、ビットコインをもらう、IEO実績
向いているユーザー:少額から始めたい初心者、取引量の多いアクティブトレーダー、レバレッジ取引に興味がある方
よくある質問
Q1: テスタ氏はどのくらいの金額でビットコインを購入したのですか?
A: 投稿では1BTC=約1,340万円前後の価格帯で購入したことを示唆しています。さらに、「まずは約5,000万円分を購入し、下がったら同程度を追加する」という趣旨のコメントもあり、初回はおよそ5,000万円規模のポジションと見られます。ただし、ポートフォリオ全体に対する比率などの詳細は公表されていません。
Q2: なぜテスタ氏は40万円の時に買わず、1340万円で買ったのですか?
A: WebX2025の対談記事などで本人が述べている通り、当時は暗号資産について「単純に分からない」状態だったため、あえて手を出さなかったとしています。
その後、
- 税制改正議論の進展
- ビットコイン現物ETFの承認
- 分散投資の必要性の再認識
などを経て、「何が起きても大丈夫なように分散投資しておく」という自身の方針に合う形で、少額からの参入を決めたと考えられます。
Q3: 個人投資家もテスタ氏のようにビットコインを買うべきですか?
A: 一概に「買うべき」とは言えません。投資はあくまで自己責任です。
テスタ氏は
- 20年連続プラス
- 累計利益100億円
という圧倒的な実績を持つプロ投資家であり、豊富な資金の中の一部としてビットコインを組み込んでいます。
一般の個人投資家が参考にするなら、
- 生活資金や短期で必要な資金とは完全に切り離した「余剰資金」だけを使う
- ポートフォリオ全体のうち数%程度から少額で始める
- 一度にまとめて買わず、ドルコスト平均法(定期積立)で時間分散する
といった基本を押さえたうえで検討するのが現実的です。
Q4: ビットコインの価格は今後どうなりますか?
A: 2025年11月時点で、各種レポートやアナリストの予想は「年末1,500万〜3,000万円前後」など非常に幅広く分かれており、価格予想には大きな不確実性があります。
重要なのは「予想が当たるかどうか」ではなく、
- どの価格帯でも耐えられるポジションサイズに抑えること
- 長期で見てビットコインという技術・資産クラスが自分のポートフォリオに必要かどうか
を自分で考えることです。
Q5: 日本でビットコインを購入するおすすめの取引所はありますか?
A: 安全性や法令順守の観点から、金融庁登録済みの国内取引所を利用することが基本です。たとえば:
- Coincheck(コインチェック)
- bitFlyer(ビットフライヤー)
- GMOコイン
などが代表的です。それぞれ
- 取引手数料・スプレッド
- 日本円の入出金のしやすさ
- スマホアプリの使いやすさ
などが異なるため、公式サイトや比較記事を参考に、自分の用途に合う取引所を選びましょう。
参考資料・出典
- テスタ公式X(旧Twitter) (X (formerly Twitter))
- CoinPost - 「投資ポートフォリオに仮想通貨は必要か」WebX2025特別対談レポート (CoinPost|仮想通貨ビットコインニュース・投資情報)
- Diamond ZAi - 投資家・テスタさんが20年連続で勝ち続け、累計利益100億円を達成できた理由 (ダイヤモンド・オンライン)
- DIME - 100億円投資家テスタのポートフォリオを公開!2025年のキーワードは? (@DIME アットダイム)
- 東洋経済・会社四季報ONLINE - 累計利益100億円のテスタ氏が投資初心者に伝えたいこと (会社四季報オンライン)
- Yahoo!ファイナンス掲示板(メタプラネットなど) (Yahoo!ファイナンス)
- 金融庁 - 令和8(2026)年度 税制改正要望(暗号資産取引に係る課税の見直し) (金融サービス庁)
- Ric Edelman「The Death of 60/40 – and Why Your Crypto Allocation Should Be 10% to 40%」 (DACFP)
本記事は2025年11月23日時点の情報に基づいて作成されています。制度・価格・税制等は今後変更される可能性があるため、最新情報を確認のうえ、最終的な投資判断は自己責任で行ってください。
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