仮想通貨市況

6日(火)の仮想通貨ビットコイン(BTC)は、一時前日比+8%の87万円(8,000ドル)まで続伸した。 12:00現在は、85.8万円(7920ドル)で高止まりしている。

5日23時前には一時急落する場面もあったが、すぐに切り返し下位足アセトラを形成した。

さらに、朝方にかけて逆三尊のネックラインを上放れ、急騰した格好だ。実レートとオシレーターの逆行現象である上位足のダイバージェンスも確認されており、安値更新局面からの複数回の反発において、売り方の勢いが徐々に削がれていったことが分かる。

中東情勢の緊迫化で、国際金融市場の先行き不透明感が増したことで、原油及び金価格高騰が後押しとなったほか、アルト主導の資金流入も押し上げ要因に。

出典:コインチェック

市況悪化で沈静化していたメジャーアルトの中でも、一段と厳しい状況にさらされていたリップル(XRP)は、6日にかけて急反騰。一時前日比+15%の24円台まで回復した。

高騰の背景として考えられる要因については、以下の記事で詳しく解説している。

関連:仮想通貨XRP(リップル)が急動意|背景に2つの材料か

テザー関連情報

CMCにおける仮想通貨テザー(USDT)の時価総額が急騰したことを上昇要因とする報もあったが、CoinMarketCapの時価総額のタイムラグが要因であると指摘されている。仕様上の問題であったにしろ、テザー周りの資金流入観測を売買判断に活かすトレーダーも少なからず国内外に存在しており、正しく反映されるタイミングが恣意的ではないかと訝る声も。

有益なトレーディングツールを提供する「BTC情報アラート」作成者のTainoko (@btc_tainoko)氏はこれを受け、真の発行枚数ラインを可視化する機能を追加。USDT発行量をめぐり、市場が混乱した要因について解説した。

今後の展望

ビットコイン(BTC)は現在、8,000ドルの心理的節目で反落している。

7,800〜8,000ドルに強い抵抗帯があるほか、下降チャネル上限にも位置しており、4hRSIなど各種オシレーターで過熱感も生じていることから、ロングの利確や新規ショートが入りやすい価格帯と言える。さらに一段高もあり得るが、続伸するにしても一旦押しが入って揉んだ後の方が健全ではあるか。

未決済建玉(OI)急減により、朝方の上昇は、主にショートカバーであることが確認できる。

オプション市場では、海外大手取引所Deribitの期先限月(2〜3月)において、大量のコールオプションが8,000〜10,000ドルに積み立てられていることから、今春にビットコイン(BTC)半減期を控え、中期上目線の機関投資家、及び大口が多いことがうかがえる。

ビットコイン(BTC)の採掘速度を示すハッシュレートも100,000,000TH/s以上を維持しており、次回ディフィカルティー(採掘難易度)も上昇見込みだ。昨年7月より下落続きであったBTC価格だが、この時期においても莫大な資金力を有する大口マイナーの強気目線に変化は見られない。

マイニング関連企業最大手BitmainのIPO(新規公開株式)の可能性や、マイナーの価格維持インセンティブが働くとの指摘もある。

データ分析企業CoinGeckoの「CoinPost寄稿記事」によれば、CoinGecko共同創業者のBobby氏は、「ビットコイン(BTC)半減期で、過去に起きたような価格上昇が見られなかった場合、大半のマイナーはマイニングオペレーションを停止し、採掘に使用するASICマシンの売上低下、堅牢性が重視される”BTCネットワーク”のセキュリティ低下など大きな影響を及ぼしかねない。」と指摘。

「マイナーには、ビットコイン価格を維持させるモチベーションがある」との見解を示している。

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