SYMBOLのブランドガイドラインが公開
仮想通貨ネム(NEM)の次世代ブロックチェーンシンボル(SYMBOL)について、ブランド運営委員会が2月16日SYMBOLのブランドガイドラインを公開した。ロゴなどの使用にはいくつかのガイドラインがあり、まもなくリリースされるとのことだ。今回公開されたブランドガイドラインを基に、SYMBOLの概要を紹介する。
ブランドメッセージフレームワーク
企業向けブロックチェーンとして生まれ変わるSymbolにおいて、開発の根幹にあるものや目的はどのようにブランディングされているのだろうか。ガイドラインでは下記の順で説明されている。
1.提案(Proposition)
SYMBOLブロックチェーンは、信頼できる安全な企業向けのネットワーク。ビジネスの摩擦を滑らかにし、アイディアと革新の流れを増やす。
2.ブランドの柱(Our brand pillars)
- 開放性(Openness)
- 協力的(Collaboration)
- 価値創造(Value creation)
- セキュリティ(Security)
3.ブランドの個性(Our brand personality)
- 企業=人という考えに基づき、使用する人々に、信頼できる透明性を持った技術を提供する
- 感動的なインスピレーションを与えるために、活発性を有する
- ポジティブで建設的な革新を生むために楽観的なコミュニケーションスタイルを持つ
4.コアメッセージ
Symbolでは、あらゆることが実現可能で、かつ簡単に作ることができるビジネス向けのオープンなプラットフォームが提供される。ビジネスのコストと複雑さを削減することで、有効性と効率性を改善し信頼できる安全な企業向けネットワークを作り上げるとのことだ。
さまざまな業界に向けてのSYMBOL
SYMBOLはどのような可能性があるのか?さまざまな業界における問題の解決や効率化について、今回発表されたガイドラインでは次のように紹介されている。
フィンテック
支払いと取引を合理化する。銀行及び金融部門で、詐欺やコストの削減、また効率の改善が可能となる。
政府
公共部門を変革することで、市民と政府の間でデータの透明性と検証が可能になる。また、手続きが複雑な機密性の高い個人情報の保護にも活用でき、予算や税金を効率的に使用できる。
保険
双方向のエンゲージメントを簡素化および体系化する。デジタル化された保険を契約者と企業の間で明確にし、そのトレーサビリティも可能とする。また、請求プロセスの自動化にも役立つ。
不動産
当事者間での説明責任を強化し、透明性の向上と取引者間での信頼が構築され購入者の満足度も向上される。
健康
ヘルスケアデータを取り扱うデジタルヘルスサービスをサポートするために、安全性の高いプラットフォームを提供する。また、医療処置の流れを改善しながらサポートすることで患者と医師間での信頼を強固なものにできる。
教育
学生の資格情報を保存、追跡できる他、革新的な学習プラットフォームの構築も可能にする。
サプライチェーン
物流と全体のコストや複雑さを軽減し、商品や所有権の追跡も容易になる。
ゲーミング
信頼できる支払いメカニズムを作成。ゲーム内で購入する資産をトークン化し、ゲーム内アイテムなどの取引も可能とする。
SYMBOLプラットフォームの特徴
- 複数の共同署名者を作成するマルチシグ機能によって、リスクを最小限に抑えることが可能。
- 既存のテクノロジーで動作するため、コーディング言語を変更する必要はない。
- APIを使用することでシームレスに既存のテクノロジーと統合可能。
- 1秒間1,000を超えるトランザクションを有しているため、システムとプロセスを高速化できる。
SYMBOLブロックチェーンは、よりビジネスに活用しやすいプラットフォームであることをブランドとして推しているようだ。既存のビジネスに適応させることで、安全なシステムを形成でき、かつコスト削減にも繋げることができる。
また、開発言語を変更する必要はない点について、開発者にとっても、新たにビジネスを行う企業にとってもブロックチェーンをサービスへ統合しやすいのではないだろうか。現在、SYMBOLは2020年第2四半期(4月〜6月)のローンチに向け、テストネットを公開している。ブロックチェーンをサービスに活用したい企業や開発者は、テストネットでの動作を確認してみるといいのかもしれない。
参考
・Symbol Update #11
・Symbol_Guidelines_Feb_v1.1
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