米国フロリダ州都のマイアミ市は、特にフィンテック産業や暗号資産(仮想通貨)やブロックチェーン技術を支援してきましたが、フランシス・スアレス(Francis Suarez)市長はこのほど、仮想通貨マイアミコイン(MIA)の発行を発表しました。マイアミ市が目指すものとは?
市の発展に投資するマイアミコイン(MIA)
市民はコイン名マイアミコイン(MIA)に投資することによってマイアミ市の財政を支え、見返りとしてビットコイン(BTC)とスタック(STX)を受け取ることになります。マイアミに続きサンフランシスコでも独自のコインの発行を計画しています。マイアミコインは数カ月以内に、仮想通貨交換業オーケーコイン(OKCoin)から数か月後に独占的に発売開始されます。
スアレス市長は7月29日の声明で、「このコインは、経済の差別化に注力するマイアミ市を支援するものである」と宣言しました。シティコインのコンセプトは、MIAの購入を通じて自分たちの市を支援する全米初の試みです。
マイアミを世界的なビットコイン(BTC)都市に
発案者らによると、マイアミコインはビットコインネットワーク上でスマートコントラクトを可能にするプロトコルのスタックス・ブロックチェーン(Stacks Blockchain)上で動作します。マイニングは広く一般に公開され、ネットワークは自動的にマイナー(採掘者)から30%の報酬を控除します。30%の控除はマイアミ市の財源となって、例えばホームレスやさまざまな開発プロジェクトを支援します。
スアレス市長は、仮想通貨の大きな支持者として知られており、マイアミ市を世界的なビットコイン都市に育てて、観光客をひきつけ、収入を増やしたいと考えています。米上院(共和党)のシンシア・ルミス(Cynthia Lummis)議員は、出身地ワイオミング州を仮想通貨の州にする夢を追っていますが、スアレス氏と通じる考え方です。
仮想通貨が主流になるには明白な公益性が必要
スアレス市長がするような資金調達モデルは、基本的には寄付行為に基づくものです。仮想通貨の寄付行為は、人道的な活動としても最近よく理解されるようになっています。
マイアミコインは英国と欧州連合(EU)、シンガポール、ブルネイを除く諸外国でも入手できます。オーケーコインの最高マーケティング責任者(CMO)ハイダー・ラフィック(Haider Rafique)氏は「仮想通貨が真に主流の普及を達成するためには、現実世界にインパクトを与える明白な公益性を持つ必要がある」と、その意義を語っています。
参考
・MiamiCoin Launches: Does Miami Want To Become The Global Crypto City?
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