米国証券取引委員会(SEC)は米仮想通貨取引所のクラーケン(Kraken)に続いてシアトルを拠点とするビットレックス(Bittrex)と前CEO、ビル・シハラ(Bill Shihara)氏を提訴したと発表。米規制当局は他にもバイナンス(Binance)やクーコイン(KuCoin)を訴訟しており、さらにはコインベース(Coinbase)へ訴訟警告をしていた。

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SECビットレックスを次のターゲットに

米国証券取引委員会(SEC)はシアトルを拠点とする仮想通貨取引所”ビットレックス(Bittrex)”を提訴、SECによる訴状によるとビットレックスは米国内にて証券取引所、ブローカー及びクリアリングエージェンシーとして連邦法に違反しているという。

またビットレックスの海外法人であるビットレックス・グローバル・GmbHも同様に提訴しており、米法人のビットレックスとオーダーブックを共有していたにも関わらず、米国証券取引所として登録していなかったと指摘。最低でも2014年以降に仮想通貨取引所としての地位を築いてきており、2017年から2022年にかけての年間でビットレックスはトランザクション手数料や米国投資家に対してのブローカーや売買を提供することで13億ドル(1747億円)以上の収入を得たという。

 

 

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規制当局の調査を回避するための隠蔽か

またSECの訴状ではビットレックスと前CEOのシハラ氏が規制当局による調査対象とならないように上場申請を行ってきたプロジェクトなどの仮想通貨発行者に「価格予測や期待できる利益、投資に関する規約」などを記載しないように指示したという。

SECの長官であるゲイリー・ゲンスラー(Gary Gensler)氏は

「ビットレックスと仮想通貨プロジェクトは本来適応されるべき規制を知っていたが、回避するための指示を行った。」

とし、清算機関や米国証券取引所、ブローカーディーラーとして登録すべきであり、コンプライアンス違反であると指摘している。

SECはアルゴランド(ALGO)などを証券認定

またSECはこのビットレックスの訴訟において

・アルゴランド(ALGO)

・OMGネットワーク(OMG)

・ダッシュ(DASH)

・モノリス(TKN)

・ナーガ(NGC)

・リアル・エステートプロトコル(IHT)

の計6種類を証券の例として指摘、さらにSECはこれら以外の仮想通貨も証券に当たる可能性があるとしている。SECは2023年に入ってからこれらの訴訟を加速させており、米国内における仮想通貨取引所にとって規制プレッシャーによる厳しい年となるだろう。

 

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