イーサリアム(ETH)の次期大型アップデート“デンクン(Dencun=Cancun)”に実装されるEIP(イーサリアム改善提案)が日本時間9日深夜に行われたイーサリアム開発者会議で決定した。事前に決まっていたEIP-4844のプロト・ダンクシャーディング(Proto-danksharding)を含む5つの実装変更が行われる。

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イーサリアム”デンクン”での実装決定

イーサリアムはステーキングされている32ETH及びバリデータ報酬を引き出す大型アップデート「シャペラ(Shapella)の次の実装となる「デンクン(Dencun)」での実装されるEIPが日本時間9日深夜に行われたイーサリアム開発者会議でEIP-4844"プロト・ダンクシャーディング"を含む5つのEIPが含まれることが決定した。

EIP-4844"プロト・ダンクシャーディング"については2023年4月27日の会議の時点で実装が決定しており、今回のイーサリアム開発者会議ではEIP-4844の他に4つのEIPが追加されたことになる。デンクンで実装されるEIPは

EIP-1153:一時的ストレージOPCODE
EIP-4788:EVMでのビーコンブロックルート
EIP-4844:Proto-Danksharding
EIP-5656:MCOPY
EIP-6780:同一TXのみSELFDESTRUCT

の5つとなっており、EIP-4844以外は基本的にコントラクト実行を行うEVM(イーサリアム・バーチャル・マシン)の変更となっている。

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重要なのはプロト・ダンクシャーディング

EIP-4788はイーサリアムの実行レイヤー(EL)であるETH1エンジンのブロックに含めるデータを変更するというEIPで、EIP-1153、EIP-5656、EIP-6780はEVMにおけるマイナーチェンジを行うEIPとなっている。つまりEIP-4844のプロト・ダンクシャーディングが”デンクン”において最も重要な実装ということになるだろう。

プロト・ダンクシャーディングでは既にイーサリアムL1のトランザクション数を大幅に上回っているアービトラム(Arbitrum)やジーケーシンク(zkSync)などのL2ネットワークをより一層利便性をよくする実装であることから、今後さらにL2への移行が加速することになるだろう。

 

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