米最大手仮想通貨取引所のコインベース(Coinbase)が8月28日、2019年の高等教育における暗号資産(仮想通貨)とブロックチェーンに関するレポートを発表した。世界のトップ50の大学の56%が仮想通貨かブロックチェーンのコースを提供していることが明らかになった。
コースはコンピューターサイエンスで顕著も、多岐にわたる
同レポートによると、仮想通貨とブロックチェーンに関連するコースが提供されているのはコンピューターサイエンス系が最も多く32.2%、次いで金融や経済系のクラスが19.8%、そして法律が10.7%だった。また経営や歴史、エンジニアリングなど割合は低いもののブロックチェーンに関するコースは多岐にわたっていたことが分かった。
またブロックチェーン教育に注力する大学別のランキングも発表された。最も多くのコースを提供していたのが、コーネル大学で2018年の9つから増加し14のコースを実施。次いで、マサチューセッツ工科大学(MIT)、ニューヨーク大学がランクインしていた。
ブロックチェーンや仮想通貨関連コースの受講者増加
学生の間でもブロックチェーンに関する関心は高まっている傾向にある。調査対象となったアメリカ在住の735人の学生のうち、34%が仮想通貨もしくはブロックチェーンのクラスの受講に興味を示していた。2018年は同数字は28%だった。また実際に仮想通貨に関連するクラスを受講した学生の割合も2018年9%から増加し18%となっていた。
コインベースのレポートによると、学生の間では特にブロックチェーンや仮想通貨がどのように世界中の人に利益をもたらすのかについて学ぶことへの関心が顕著だとしている。ブロックチェーンと社会的公正への興味は2018年の13%から20%までに増加していた。
テキサス大学オースティン校の情報工学教授のチェーザレ・フラカッシ(Cesare Fracassi)氏は同レポートの中で、「関心を示す学生の中には、現在の銀行システムに懐疑的な印象を抱いている人もいる」とし、「そのため彼らは、意思決定プロセスが中央集権していない代替システムを作ろうとしている」とコメントしている。
参考
・The 2019 Leaders in Crypto Education
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