ステーブルコインコインを発行するテザー社は、兼ねてから噂されていたオフショア人民元にペッグする新たなステーブルコイン”CNHT”をイーサリアム上でローンチしたと発表。オフショア人民元は、中国本土外、特に香港で使用される人民元であり、中国人投資家を対象にした新たなステーブルコインであると見られる。
出典:https://tether.to/tether-now-supports-offshore-chinese-yuan-cnh-launches-cnht-stablecoin/
オフショア人民元を含む3つのステーブルコイン
CNHTは、テザー社の株主であるZhao Dong氏への中国メディアの取材により発行予定である2019年8月にと報じられていた。テザー社はCNHTの新たな発行により、USDにペッグするUSDT、EUROにペッグするEURT、CNHTの3つのステーブルコインを発行していることになる。
また、テザー社は公式ページにてJPYTの発行を示唆するものの現在は3つのみとなっている。
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CNHTの発行数
CNHTのイーサリアム上のコントラクトアドレスを確認すると、現在は0CNHTの発行となっている。だが、送金履歴を見ると約5ヶ月前に発行と送金テストを行っていることがわかり、既にCNHTの発行が決まっていたようだ。
このテスト発行したCNHTは既に0x0へ送金されバーンされており、現在の発行数は0CNHTとなっている。
出典:https://etherscan.io/
CNHTのシステマティックリスクとは?
現在中国発の取引所は、PBoC(中国人民銀行)の仮想通貨の取引提供を禁止という発表を回避し、グレーな状態で中国人投資家に仮想通貨取引を提供しており、
「このCNHTの発行を中国人仮想通貨投資家と企業にシステマティックリスクをもたらす」
として、賛否両論な内容となっている。中国人投資家は主にUSDTを使用しており、CNHTの需要がビットコインやイーサリアムにどのような影響を表すかに注視したい。現時点ではテザー社はCNHTのサポートを行う取引所を探している。
参照:Tether Now Supports Offshore Chinese Yuan (CNH), Launches CNH₮ Stablecoin