仮想通貨ネム(NEM)の次世代ブロックチェーンであるシンボル(SYMBOL)について、NEM財団等からなる移行委員会がローンチ目標やプロセスなどを発表した。カタパルト(Catapult)と呼ばれていたネム(NEM)の次世代ブロックチェーンは、新名称であるシンボル(SYMBOL)となり、2020年にローンチを予定していることで注目されている。そこで、委員会からの発表を基にローンチ目標とそれまでのプロセスを確認していく。
出典:Migration Committee Community Update #10
SYMBOLローンチと今後の予定
予定日 | 内容 |
---|---|
2020年1月13日 | SYMBOLのティッカー投票開始 |
2020年1月30日 | ブランディングガイドライン・ツールセットの公表 |
2020年2〜3月 | SYMBOLローンチ |
2020年3月 | ローンチ後の再評価と将来計画の確認 |
2020年3月にはローンチから評価まで、一通りのプロセス完了を予定しているようだ。現在はテストネットも公開され、開発者やコミュニティーが各々でSYMBOLの動作を確認・検証している。また、取引市場などで銘柄を識別するためのティッカー名についても投票が開始されている。そして、1月末には、ガイドラインやツールセットが公表されるようだ。
出典:Migration Committee Community Update #10
ローンチに向けたプロセスとして、技術オプション、トークノミクス、ブランドに関する提案を共有・フィードバックし、調整を行う。提案に関して、コミュニティに拒否された場合は再考され、2020年Q1のローンチに影響を及ぼす可能性があるようだ。
開発更新情報
デスクトップウォレット
最新版のデスクトップウォレット(v0.8.11)がリリース。
モバイルウォレット
Androidデバイス向けのダウンロードファイル公開予定。段階的にGoogle Play Store、Apple Store App(iOS)に公開予定。
ブロックチェーンエクスプローラー
最新版がデモ版として利用可能。
ハードウェアウォレット
Trezorへの統合が進む。また、Ledgerへの統合にも取り組む。
レビューおよびテスト
セキュリティレビュープラットフォーム「HackerOne」で公開バグ報奨金プログラムを開始。
テストネット
新バージョンのテストネットが稼働中。
取引所への取り組み
- 日本の取引所との打ち合わせ実施し、新トークンの上場に向けて準備を開始。
- NEMのネイティブトークンであるゼム(XEM)を現在上場している取引所からのフィードバックを収集中。
- 10ヶ所の取引所とコミュニケーションチャネルを確立し、交渉を開始。
ローンチがSYMBOLのゴールではない
2020年2月から3月を予定とするSYMBOLのローンチに向けて、取引所との交渉も進められている。ローンチが最終的なゴールではなく、SYMBOLブロックチェーンとして、どう活用していくのかを考えていくことも大切だ。企業向けブロックチェーンとして生まれ変わるSYMBOLならば、少子高齢化や人口減少、食品ロス、食品偽装など、日本でも広がる社会問題に対してアプローチできる可能性がある。
参考
・Migration Committee Community Update #10
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