「圧倒的な需要がある法定通貨建の仮想通貨取引を拡大し、業界の成長に繋げたい」Binance CZ氏が語る今年の目標

CZ氏「Binanceチェーンはイーサリアムよりも安くて速い」｜ERC-20トークンの移転とBinanceの今年の展望

シンガポールで開催されたBinance Blockchain WeekにてBinance　CEOのChangpeng “CZ” Zhao氏が著名ユーチューバーのBoxminingからのインタビューを受け、数ヶ月以内にリリース予定のBinanceチェーン、そしてBinanceの今年の展望について語った。

イーサリアムよりも速くて安価な「Binanceチェーン」

現在Binanceが独自開発している「Binanceチェーン」は、2019年始めのリリースを予定しており、同ブロックチェーン資産の移転と取引に焦点を当ている新しいブロックチェーンを利用した「DEX（分散型取引所）」の同時リリースも発表している。

またCZ氏の発言から、現在イーサリアムブロックチェーン上にあるERC-20トークンも独自ブロックチェーンへ移行することがわかっている。

これらの動きからBinanceチェーンの期待感が高まっている中で、「同チェーンは、カレンシータイプで、スマートコントラクトを使用していないトークンにとってはるかに速く、そして安価である」とCZ氏は説明している。シンプルな設計であるBinanceチェーンは、より複雑な設計を必要としない通貨において、これまでとは違う選択肢になり得ると説明している。

Binanceチェーンは発行目的以外で、スマートコントラクトを利用した設計を目的とするトークンには対応していないが、将来的にはより多くのトークンに対応できるよう、Binanceチェーンをアップグレードする可能性についても合わせて言及した。

「お金」から「仮想通貨」の取引を促進

またCZ氏は、開発中の新しいBinanceチェーンとそれを利用したDEX（分散型取引所）のリリース以外では、Binanceの2019年の目標として「法定通貨」を経由した「仮想通貨」の取引を更に促進していきたいと述べた。法定通貨から仮想通貨への流れが未だに制限されているのが仮想通貨市場全体の成長の妨げになっていると同氏は指摘し、その取引の入り口となる取引所を複数設立させたい、と自身の計画を語った。

すでにUK圏などに法定通貨建て取引所の開設を行っているBinanceは、法定通貨建て取引の拡大による流動性の向上を目的の一つとしていることがわかった・

また、同氏はBinanceの米ニュージャージー州の新しく設立した、英ポンドとユーロから、ビットコインとイーサリアムへ交換できる取引所についても言及した。

Binanceとセキュリティートークン

インタビューの終わりに、BinanceがSTO市場へ関わっていく可能性があるのかという質問に対し、

Binanceチェーンがリリースされた時に、実際にどのくらいのプロジェクトがイーサリアム上から移転してくるのか。仮想通貨市場全体が見守るこのリリースは、数ヶ月以内に予定されている。

BoxminingによるCZ氏のインタビューの全容(英文)はこちらから。