ビットコイン(BTC)戦略で第1四半期大幅増益のマイクロストラテジー社、売らずに今後も継続的な購入を示唆

マイクロストラテジー社はBTCを売らないと断言

ビジネス・インテリジェンス(BI:business intelligence)ツールを提供する企業であるマイクロストラテジー(MicroStrategy)社は、4月29日に第1四半期の収益報告を発表しました。その発表において、同社資産のビットコイン(BTC:Bitcoin)については、一切現金化せずに保有していることを述べています。2021年第1四半期は同社にとって記録的な成功を収め、2020年第1四半期と比較して10.3%の増益となったとのことですが、堅実に事業を拡大する一方で、同社資産におけるビットコインの比率は拡大しています。

マイクロストラテジー社は大規模なビットコイン購入を繰り返しており、財務準備金の大部分をビットコインに交換しただけでなく、10億ドル(約1,087億5,000万円)の借り入れをしてまでもビットコインを購入し続けています。ビットコインが年初来から見せている価格上昇の動きと、マイクロストラテジー社が初期に購入してから3倍にもなる現在の価格を考えると、同社が今回の四半期決算でビットコインによる利益を一部計上するかどうかには注目が集まっていました。

これまでマイクロストラテジー社は、総額22億6,000万ドル(約2,457億7,800万円)で計91,579BTCを購入していますが、現在の価格で換算すると保有額は約48億円(約5,220億円)にもなり、およそ220%にまで価値が倍増しています。しかし、同社は帳簿上の利益にこだわっているようには見えず、CEO(最高経営責任者)のマイケル・セイラー(Michael Saylor)氏は一貫して、保有しているビットコインを随時切り崩さずに今後も継続して購入することを示唆しています。

BTCを売却する企業と保有し続ける企業

最新の収益報告によるとセイラー氏は、この四半期におけるビットコイン戦略が成功を収めたことに対しては満足しており、「我々は今後も株主に、より多くの利益を生み出すため、さらに多くのビットコインを購入・保有するつもりだ」と述べています。また、今回の四半期において、マイクロストラテジー社の現金資産は2,290万ドル(約24億9,000万円)増加しており、8,250万ドル(約89億7,200万円)になったことにも注目すべきでしょう。この資産をもって、同社が随時ビットコインを購入するとしても、もはや驚くべきことに値しないかもしれません。

一方、4月26日に発表されたテスラ(Tesla)社の収益報告では、同社が2021年2月に購入した15億ドル(約1,631億3,000万円)分のビットコインのうち、およそ10%を売却したことが発表されました。同社CEOのイーロン・マスク(Elon Musk)氏はツイッターで、今回計上されたビットコインの売却は流動性テストの一種であり、テスラ社としては25億ドル(約2,718億8,000万円)のビットコインを依然保有していることを明らかにしています。

ビットコイン(BTC)の価格・相場・チャート

参考
Diamond Hands: MicroStrategy Stills HODLs 91,579 BTC Despite Billions in Profit

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