イーサリアムは27日にクライアントの”Geth”を最新版にアップデートしていないユーザーによってチェーンの分裂(フォーク)が発生。このイーサリアムチェーン分裂は2020年11月にも同様の理由で起きており、2回目となる。
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イーサリアム2回目の分裂
イーサリアムは2度目となるチェーンの分裂を記録し、一部のイーサリアムクライアントである”Geth”をアップデートしていないマイナーは無効なブロックをマイニングしたことで報酬を失った。
これは2020年11月に起きたInfuraなどのアップデートミスと同様であり、マイニング報酬などに関係のないイーサリアムノードが最新のクライアントにアップデートをしていないことが原因となっている。
ユーザーが保有しているETHやDeFiのERC20トークン、NFTなどには影響はない。
原因はユーザーのアップデートミス
イーサリアムクライアントのGethチームはコントラクトを実行する”EVM”のバグを発見しており、修正版となるv1.10.8を8月24日に公開していた。このGeth v1.10.8では発見されたEVMの脆弱性を一時的に修正するバージョンの”ホットフィックス”であり、事前にチェーン分岐となるためアップデートをするように促していた。
Gethチームによるとこの発見されたEVMのバグはEIP-1559を実装するロンドンハードフォーク前の古いものであるという。つまりイーサリアムをフォーク(コピー)しているBSCやその他ブロックチェーンも同様のバグを持つことになり、修正が必要となる。
出典:GitHub – Gethホットフィックス v1.10.8
ノードアップデート問題
イーサリアムはブロックチェーンで最も巨大なエコシステムを持ち、イーサリアム2.0でバリデータを自己ノードで建てる場合にも同様にイーサリアムノードを運用するか、Infuraなどのエンドポイントを提供するプロジェクトを使用する必要がある。
ethereumnodeによると、現在正しくGethをv1.10.8にアップデートしているのはわずか32.8%であり、残りの67.2%はアップデートをせずにそのままノードを放置している状態となっている。このノードのアップデートにはマイナーと異なって特に報酬の減少などがないため、ロンドンハードフォークのような大型アップデートでも更新率はよくないのが現状であり、昔からの問題となっている。
イーサリアム2.0バリデータはバリデータクライアント起動時にエンドポイントの確認が必要となるため、Gethをアップデートしていない場合は再起動前にアップデートをするかInfuraを使用する必要がある。
出典:ethereumnode – Gethノードのクライアントバージョン割当
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