ビットコインETFをなぜ機関投資家は待ち望んだのか?

どうも墨汁うまい(@bokujyuumai)です。米国証券取引委員会(SEC)はProSharesのビットコインETFである$BITOを承認し、米国初となるビットコインETFがニューヨーク証券取引所に上場されました。BITOの出来高を見て分かるように、機関投資家や大口投資家はビットコインETFを待ち望んでいたと言えるでしょう。

本稿ではビットコインETFの利点となぜ多くの投資家が上場を待ち望んだのかについて詳しく解説を行います。

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ビットコインETFの影響

ProSharesのビットコインETFは「CMEビットコイン先物」をベースにしたビットコインETFです。そのためビットコイン現物ではなく、差金決済されるビットコイン先物のETFであるため、Bitcoin Strategy ETFはビットコイン現物に投資するわけではありません。

一方でCMEのビットコイン先物は主要仮想通貨取引所のビットコイン現物価格を計算したインデックスを元に決済されるため、ビットコイン先物ETFは関節的にビットコイン価格に影響をするということになります。

つまりビットコインETFの影響を見るにはCEMビットコイン先物への影響を見ると分かりやすいということになります。CMEの「Open Interest(建玉)」を見てみると、ビットコインETF承認後の取引開始から過去最高値を記録しており、約1.7倍になってビットコイン価格に影響していることが分かります。


出典:bybt – CMEビットコイン先物のOpen Interestチャート

ビットコインETFの利点

投資家は仮想通貨の将来性や実際の価格上昇推移、米国での仮想通貨銀行の設立などによって年々ビットコインへの投資を間接的に行ってきました。例えばJPモルガンの仮想通貨関連企業の株バスケット取引やゴールドマンサックスのウェルスマネジメント(裕福層へのサービス)事業におけるビットコインファンドへのアクセスなどがいい例でしょう。

これらのファンドや投資というのは、「ビットコインのキャピタルゲインは得たいが、リスクを取った直接投資ではなく低リスクかつ関節的な投資をしたい」という需要を表しています。

ビットコインETFではファンドがビットコイン現物を安全に保管するというハードルがなく、1898年設立のCMEグループという歴史のあるデリバティブ市場をベースとしたビットコインへの「安全なエクスポージャーを可能とする」という利点があり、これらの大口投資家や機関投資家の需要に最もマッチするといえるのです。

ProSharesのBITOは高い需要を記録

ProSharesの他にも既にValkyrieのビットコインETFもNasdaqに上場されていますが、ProSharesの$BITOが高い需要を記録しています。

取引開始の19日の終値が41.94ドルとなっており、出来高が2400万を超えていることから1日で10億ドル(約1140億円)以上が取引されたということになります。この出来高の高さから見ても、間接的とはいえビットコインの高いボラティリティによるキャピタルゲインを得られ、かつニューヨーク証券取引所のアカウントを持っていれば仮想通貨取引所やウォレット管理をせずすべて一任できるという利点があると機関投資家が考えていることが分かるでしょう。

ビットコインETFの米国での承認は仮想通貨において大きな快挙であり、今後仮想通貨の資産クラスとしての地位を安定する大きな一歩となるでしょう。

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