中国系仮想通貨レンディング企業の「バベルファイナンス(Babel Finance)」は、約1ヶ月前となる6月17日にビットコインやイーサリアムの引出しを停止。その後事業の再建計画を行っている。このバベルファイナンスの再建計画書によると、同社は顧客資産を利用した取引で約372億円の巨額損失を出していたことが判明した。

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顧客資産預かり資産のビットコインとイーサリアムで372億円の損失

バベルファイナンス(Babel Finance)は破産したレンディング企業のセルシウスと同様に6月に入って預入をしていた顧客資産の引出しを停止。7月に入って再建のための米国の投資銀行の再建スペシャリストを雇用し、再建プランを模索しているところだ。

再建案として提出された内容によると、2022年7月バベルファイナンスの損失は372億円以上にものぼり、6月の仮想通貨暴落に伴い8000BTC、56000ETHを失ったという。バベルファイナンスによるとビットコイン価格が3万ドルから2万ドルに暴落した際、ヘッジされていなかったポジションが清算の危機となり、結果として8000BTCと5.6万ETHを失ったとしている。

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自己勘定取引における巨額損失

バベルファイナンスはブロックファイ(BlockFi)と同様のレンディング企業であり、「顧客の預入したビットコインやイーサリアムなどを運用することで利益を出し、その預入の対価として金利を付与する」というビジネスモデルだ。

今回の損失はバベルファイナンスの自己勘定取引を行う部門がマージンコール(追証)で追加の資金を入れられないほどの巨額損失となったことが原因だ。さらに取引部門によって監視やコントロールされておらず、取引義務やリスクコントロールが導入されておらず、さらに利益と損失のレポートさえされていなかったとしている。

中国人ビットコインマイナーが被害に

また2020年には中国人投資家や中国人マイナーによりバベルファイナンスのリスクがリークされていた。既に消去されているが、YouTubeではバベルファイナンスが非常に高いリスクを取っており、顧客資産を利用して最大で5倍のレバレッジ取引を行っており、530億円を使用していたとされている。

またこの530億円はマイナーが貸付ていたとされており、最大で60%の金利を付与することで巨額のビットコインを集めることに成功していたという。バベルファイナンスは中国系であるため中国人ユーザーに多く使用されており、6月の引出し停止からビットコインマイナーは引出しをすることができないという。

8000BTCの損失がビットコインマイナーによる借入であるとすれば、間接的にビットコインが売却されたということになるだろう。現在の仮想通貨長期下落トレンドではセルシウスや3AC(スリーアローズキャピタル)のような大きな損失が次々に明るみに出てくることになるだろう。

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