ウィンクルボス兄弟の仮想通貨取引所ジェミニ(Gemini)の顧客資産9億ドル、日本円にして1200億円あまりのビットコインやイーサリアムなどの仮想通貨を凍結しているジェネシス・トレーディング(Genesis Trading)は今後のオプションとして再建型の破産申請となるチャプターイレブン申請を模索しているという。

ジェネシス・トレーディングはジェミニのキャメロン・ウィンクルボス氏の1月8日までの解決を求められており、非任意的破産申請の危機に迫られている。

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沈黙を続けたジェネシス破産申請を模索

2022年11月のFTXグループ破綻に伴い出金を停止している最大手の仮想通貨ブローカレッジ「ジェネシス・トレーディング(Genesis Trading)」が再建型の破産手続きとなるチャプターイレブン(Chapter11=米連邦破産法11条)の申請を模索しているという。

同社は仮想通貨ヘッジファンドのスリー・アローズ・キャピタル(=3AC)の破産により2022年7月に11億ドル、日本円で1477億円もの損失を負っている他にFTXの破産で資金がロックされており、提携先のウィンクルボス兄弟のジェミニ顧客資産を借入ており、9億ドル日本円にして1200億円を凍結している。キャメロン・ウィンクルボス氏は2023年1月8日までに解決を求めており、巨額の債権者であることから非任意的破産申請のリスクも抱えているという現状だ。

 

ブロックファイ破産申請前と同じ状況

仮想通貨レンディング最大手のブロックファイ(BlockFi)はFTXグループの破産に伴い11月にチャプターイレブンを申請して破産したことは記憶に新しい。チャプターイレブンを申請して再建を図る企業は申請前に運営コストを減らすために人員削減を行うことが非常に多い。

ブロックファイがまさにその例であり、2022年6月にビットコイン暴落を理由に20%の社員一時解雇をおこない、破産申請が報道される前に2度目の人員解雇を行なっていた。ジェネシスも6ヶ月経たずに2度目の社員の30%一時解雇をしたことから1月中のチャプターイレブン申請の可能性が非常に高いと予測できるだろう。

 

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親会社のDCGも窮地か?

1200億円の顧客資産が凍結されているジェミニのキャメロン・ウィンクルボス氏は1月4日に掲載した公開状で親会社のDCGが16.75億ドル(2250億円)の借入をしており、これらを姉妹会社の最大手仮想通貨ファンドのグレースケール(Grayscale)で使用していると非難している。

グレースケールの主力仮想通貨投資信託のグレースケール・ビットコイントラスト(テイッカー:GBTC)はFTX破産の影響でマイナス45%の乖離、グレースケール・イーサリアムトラスト(テイッカー:ETHE)に至ってはマイナス60%と適格投資家による売りが相次いでおり、運用成績にも悪い影響を受けている。DCGの巨額借入はグレースケールの危機をも招きかねない2023年最大の正念場となるかもしれない

 

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