仮想通貨取引所最大手のバイナンス(Binance)のCSOは同社の暗号資産ビジネスに対して行われている米司法省と米先物取引委員会(CFTC)から受けている調査について、罰金支払いで和解することになるだろうと述べている。バイナンスは4年に及ぶ調査を受けているとリーク報道が複数回あったにもかかわらず、調査はないと否定していた。

関連記事:【墨汁速報】最大手仮想通貨取引所「バイナンス」の問題か?ステーブルコイン”BUSD”の新規発行を停止

バイナンス規制当局の調査和解か

仮想通貨取引所最大手のバイナンスのCSO、パトリック・ヒルマン(Patrick Hillmann)氏によると現在同社に対して行われている米司法省と米先物取引委員会(CFTC)による調査に対し、和解として罰金支払となるだろうと述べた。

ヒルマン氏によるとバイナンスは2017年7月のローンチ後、仮想通貨市場において急速な成長をしたことで「マネーロンダリングや経済制裁国に対するサービスの提供、贈賄禁止などの規制の遵守」を法令やルールに精通していなかったという。バイナンスはこれらの専門家を迎え、ビジネスと規制との「ギャップ」を埋めるために取り組んでいるものの、過去のサービス提供に対する罰金支払となるとしている。

バイナンスは調査を否定していた

ヒルマン氏は罰金支払いとなるだろうと考えているものの、バイナンスは複数回の調査リーク報道を否定しており、直近2022年12月にも刑事訴訟となるとの報道に対しても公式発表を経て否定をしていた。

また2021年にはフォーブスの「バイナンスは米国規制当局の調査を逃れて利益を得ようとしていた」という報道に対し、「バイナンスは完全に米国規制とルールに遵守している」と反論し訴訟をしていたことも記憶に新しい。結果的にこの訴訟は取り下げられ、米国規制当局は同社のコンプライアンスに問題があったという「事実」と考えているようだ。

関連記事:【墨汁速報】米司法省バイナンスとCEOに仮想通貨マネーロンダリング関与の疑いで刑事告訴か

ステーブルコインの証券問題とは別件

またバイナンスは別件で同社のステーブルコインであるBUSDを発行するパクソス(Paxos)に対して米証券取引委員会(SEC)からのウェルズノーティス(Wells Notice)とニューヨーク州金融サービス局(NYDFS)による新規発行の停止という別件調査に面している。

つまりほぼ全ての米規制当局から同社関連で調査を受けているということになり、2023年はFTX破産による規制強化でより苦難の時となるだろう。

バイナンスのCEOであるチャンポン・ジャオ氏(Changpeng Zhao)氏は2022年末、「今後数ヶ月困難な道のりとなり、バイナンスに対する厳しい意見や疑問に直面するが仮想通貨の冬を乗り切るだろう」と述べており、今までは否定していたものの現在の展開となることを理解していたということだろう。規制当局による厳しい追求は仮想通貨の今後の発展に必ず必要なことであり、バイナンスの牙城が崩れたとしても業界の未来は明るいと言えるだろう。

▼墨汁サロンでは投資家向けに知られていないDeFiやNFTのセキュリティ対策、イーサリアム2.0の仕組みや技術、マージ対応の32ETHステーキングのやり方の解説や検証、テクニカル分析理論、ファンダメンタルなどをより深く解説しています。

墨汁バナー

墨汁うまいと学ぶ仮想通貨の世界

The post 【墨汁速報】米規制当局の仮想通貨最大手バイナンスへの調査は罰金支払いで和解か=報道 first appeared on CoinChoice(コインチョイス).

おすすめの記事