15日、金融庁は「資金決済に関する法律等の一部改正法律案」と称した報告書を発表。
仮想通貨をはじめとした新技術の台頭による金融取引の変化に対して、具体的な対応策を明示した。
この記事では金融庁の声明による変更点、業界に対する今後の取り組みをまとめている。
金融庁は資金決済に関する法律の改定案を明示
金融庁は15日、「資金決済に関する法律等の一部を改正する法律案」を発表。
「情報通信技術の進展に伴う金融取引の多様化への対応」が目的と明記しているが、これは仮想通貨などの新技術への方針を示す意図があると考えられる。
今回の金融庁の発表の要旨は以下の通りだ。
「仮想通貨」は今後「暗号資産」が正式名称に
まずはじめに、「仮想通貨」の呼称を「暗号資産」へ変更することが発表されたことが大きな注目ポイントとなっている。
呼称の変更は形式的なものではあるが、これまで「仮想通貨」として市場に慣れ親しんでいただけに、影響は大きくなるだろう。
今後政府は仮想通貨を単なる投機商品ではなく、財産の一種として取り扱っていくことが予想される。
従来の暗号資産取引における問題の解決
その斬新性から、仮想通貨は従来の金融取引では想像できなかった問題が発生し、対応に追われている現状の最中にいた。
例えば、オンラインでの管理が原因となって発生した顧客資産流出、市場拡大の傍で交換業者の整備が不十分であることが主要な問題となっていた。
そこで今回、金融庁は「利用者保護の確保やルールの明確化のための制度整備」と称して具体的な対策方針を示している。
第一に、オンライン管理での資産流出に対しては交換業者にコールドウォレット等信頼性の高い方法での管理を徹底する対策をとっている。
ホットウォレット(オンライン)で管理する場合には弁済原資(同種・同量の暗号資産)の保持を義務付けることによって問題の解決を図るようだ。
また、交換業者が適切な運営を行うためには不適切な広告の掲載禁止や新たな交換業規制を設けることで対応していくようだ。
今後の暗号資産取引の円滑化に向けて
金融庁はさらに、レバレッジ取引、ICOなどの暗号資産を用いた金融取引に対する今後の方針を示している。
レバレッジ取引に関しては現状では規制対象外となっているところをFX取引と同様に「金融商品取引法上の規制 (販売・勧誘規制等)を整備」することを発表した。
また、ICO取引の現状については「詐欺的な事案が多いとの指摘の中、規制が不整備」であると評価。
その上で金融商品取引法が適用されることを明確化、株同様の規制を適用することで今後は取り締まっていくとの指針を明確にしている。