イーサリアムL2のマンタネットワークの創設者は北朝鮮のハッカー集団「ラザルスグループ(Lazarus Group)」からAI生成した偽の動画を使用したZoom通話から資産を狙われたことを発表した。被害を未然に防いだケニー・リー(Kenny Li)氏は「すべてが自然で顔も間違いなかった」と述べている。

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ハッカーがAI生成の偽動画でZoomから仮想通貨盗難を試みる

北朝鮮当局の下部組織とされているハッカー集団「ラザルスグループ(Lazarus Group)」から資産を狙われたとイーサリアムのL2プロジェクト、マンタネットワーク(Manta Network)の創設者であるケニー・リー(Kenny Li)氏が発表。

リー氏によるとテレグラムでよく連絡を取る知人からチャットが来て、Zoom通話を行ったという。よくZoomを利用しているリー氏はZoomが何度もカメラ接続を求めてきたことで若干の不信感を抱いたものの、会議を行った他のメンバーたちはカメラをオンにしており、驚くべきことに顔は本物のようだったと述べている。

一方でメンバーの声が聞こえない状態であり、「声が聞こえないためスクリプトをダウンロードしてアップデートすることが求められた」という。これに不信感を持ったリー氏は即座に通話を切って難を逃れたという。もしリー氏がこの不審なスクリプトをパソコンにダウンロードしていた場合、個人情報やパスワード、イーサリアム(ETH)などの仮想通貨(暗号資産)が盗まれた可能性があったということだ。

 

 

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このような攻撃の仮想通貨投資家が取るべき対策

リー氏がどのように仮想通貨を保管していたかは不明だが、もしこのスクリプトをダウンロードしていた場合、立場上他の関係者への同様のフィッシング攻撃やなりすましなどのさらなる被害が考えられる。例えばリップル社の会長であり、元CEOのクリス・ラーセン(Chris Larsen)氏は自身の有するウォレットがハッキングされ2.14億XRP、当時約166億円相当が盗まれている。

仮想通貨の仕組み上、所有権を示す秘密鍵またはウォレットのニーモニックフレーズが盗まれたことが原因であり、このような不審なダウンロードなどが原因だと考えられる。一方で仮想通貨をトレザー(Trezor)やレジャー(Ledger)のようなハードウェアウォレットで管理している場合、このような被害は起きない。またパスワードを保存したり、そもそも仕事や普段の用途で使用するパソコンと投資やトレードで使用するパソコンをわけることでこのような被害は未然に防ぐことが可能だ。

仮想通貨はボラティリティの高さから億り人などを生みやすい一方、このようなセキュリティリテラシーが求められることも1つの特徴だと言えるだろう。

 

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