
イーサリアムの全開発者会議によると、2025年5月7日に実装が決定したイーサリアム次期大型アップデート「ペクトラ(Pectra)」後に年内に実装予定の「フサカ(Fusaka)」アップデートにて、EVMのマイナーアップデートとなるEOFの導入を廃止することを決定した。イーサリアムは今後10年の開発ロードマップが急速に整備が進んでおり、発明者のVitalik Buterin(ヴィタリック・ブテリン)氏のリスクファイブベースの新世代EVM提案が大きな理由とも言える。
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フサカアップデートでEOF導入を廃止へ
イーサリアム全開発者会議において5月7日に実装が決定したペクトラアップデート後の「フサカ(Fusaka)」アップデートでのEOF導入が正式に廃止された。このEOFとは「イーサリアム・オブジェクト・フォーマット(Ethereum Object Forma)」の略で、イーサリアムのコントラクト実行を司るEVM(イーサリアム・ヴァーチャルマシンのマイナーアップデートを行うという実装だ。
このEOFは2023年の上海アップデートのイーサリアム改善提案(EIP)として導入が検討されたことがはじまりであり、複雑さや導入における後方互換テストなどの多くの理由から実装が延期されてきた。これはイーサリアムが既に巨大なエコシステムを形成しており、分散金融(DeFi)やNFT、さらにはアービトラム(Arbitrum)やオプティミズム(Optimism)、ジーケーシンク(zkSync)などのロールアップやzkEVMのレイヤー2など複雑なネットワークを構築しているため慎重になる必要があるということを示している。
ETH速報:イーサリアムの全開発者会議Interop Testing #34 によると、
— 墨汁うまい(Bokujyuumai) (@bokujyuumai) April 28, 2025
「5月7日に実装されるPectra(ペクトラ)の後の大型アップデート”Fusaka”において、EVMのマイナーアップデートとなるEOF導入廃止」
を決定。…
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イーサリアム効率100倍化の新世代EVM移行提案
イーサリアムの発明者であるVitalik Buterin(ヴィタリック・ブテリン)氏はイーサリアムを100倍効率化させるリスクファイブ(RISC-V)ベースの新世代EVM移行を提案。これはビームチェーンの導入が発表されたDEVCON2024でも軽く紹介されていたものであり、パラダイムなどが開発するRevmなどを例に高速実行の例を紹介。今後ZKP(ゼロ知識証明)ベースの新たなイーサリアムへと移行が決定していることから、これらの証明にかかる時間やコストを改善することを前提としてEVMの大幅改良を提案しているというわけだ。
すなわちここでEOFを導入しても既に当初の提案から2年以上が経過しており、ジーケーシンクを筆頭に多くのzkVMsが次世代EVMの開発に着手していることを考慮すると、ここで実装までにかかるテスト時間や労力等を考慮すると効率的ではないという判断ということとなる。
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