ブロックチェーン業界の働き方は未来的?AngelList創業者のネイバル氏の考察

ネイバル・ラヴィカント(Naval Ravikant)氏は、アメリカで使われている起業家とエンジエル投資家を繋げるSNSであるエンジェルリスト(AngelList)の共同創業者であり、シリコンバレーで最も注目されるエンジェル投資家の一人です。ネイバル氏は、2013年という比較的初期段階から暗号通貨やブロックチェーンに関する発言も活発で、業界でもおなじみの人物です。

ネイバル氏に関連する「Why Naval Ravikant Thinks Remote Work Is The Future(なぜネイバル・ラヴィカントはリモートワークを未来の働き方と考えるのか)」というタイトルのブログで、記事の後半に特にブロックチェーン業界での働き方を指して、それこそが未来の働き方であると述べています。

リモートワークの必要性

リモートワークの将来性は、直近数年からささやかれてきました。これはアメリカでも日本でも変わりありません。しかし、実際に今の現状を見渡してみるとどうでしょうか。自身が働いている会社でリモートワークが全仕事量の30%を超えているようなところは少ないのではないかと思います。

リモートワークを志向する人にとってカウンターパートの意見は大体決まっており、「人と直接会うほうが重要であり、そのほうが常に密度のあるコミュニケーションができる」といったものです。

例えば、ある従業員がオフィスで働いていたとして、その人は自分のやるべき仕事を分かっており、それに取り組んでいるとします。8時間オフィスで働いているとして、マネージャーが歩いてきて話しかける時間が30分か1時間、そのときに密度のあるコミュニケーションにスイッチするかもしれません。しかし、残り7時間はリモートワークをしているのと変わらないかもしれません。

ベイエリアにオフィスを構える働き方はスケーラブルではない

現在、多くのアメリカのテック企業は、シリコンバレーあるいはサンフランシスコをはじめとするベイエリアにオフィスを構えています。ブロックチェーン企業もこのエリアに最も集積しています。しかし、これらのエリアには人が集積し続けており、家賃が非常に高騰しています。年収1,500万円でやっと普通の生活ができるくらいと表現されることがよくありますが、これは事実です。

そういった場所で人を雇うにはコストが高く、また起業家にとっても生活コストは非常に高くなります。こういった働き方は、スケーラブルではないということがネイバル氏の主張です。また、ロサンゼルスやテキサス州のダラスといった新たに注目が集まっている場所に移動しようにも、そこもまたいずれ高くなります。だからこそリモートワークが重要であるとネイバル氏は述べています。

ブロックチェーン業界は未来の働き方?

リモートワークはブロックチェーン業界で既に見られます。現在、最も未来の働き方をしている業界は、ブロックチェーン業界かもしれません。多くのプロダクトはオープンソースで、横断的に複数のプロジェクトに関わり、クロスボーダーで移動的に働くのが当たり前です。業界の主要メンバーとは、世界各地のカンファレンスなどで定期的に合流しその周辺でミーティングなどをします。

普段はもっと生活コストが低く、QOL(クオリティオブライフ)が良いところで過ごし、飛行機に乗る頻度が上がったとしてもベイエリアに住むよりはコストは安いでしょう。普段の生活場所は、サンフランシスコのようにいつでも投資家と起業家が多くいる場所ではないかも知れませんが、普段連絡をやり取りする場合は、Zoomなどで遠隔ミーティングをすれば良いでしょう。

新しい領域のクリプトの世界では若い人が多く、実際のところこういった働き方をしている人は結構多いです。これが未来の働き方としてスタンダード、あるいはより一般的な選択肢の一つになるのかは考えてみるべきでしょう。

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