被害はビットコイン(BTC)1億円相当、アダルト動画視聴者への脅迫メール

アダルトコンテンツを観ている視聴者の様子をビデオに収めているなどの脅迫メールを送ることで、サイバー犯罪者らは総額でおよそ100万ドル(約1億1,000万円)相当のビットコイン(BTC)を手にしていると伝えられている。サイバーセキュリティ会社のエリア 1(Area 1)が今月発表したレポートにより明らかになった。

ビットコイン(BTC)を払わないとビデオをばらまくと脅迫

同社のレポートによると、犯人らは被害者に対してアダルトコンテンツを視聴している様子を録画していたことを知らせ、ビットコインを支払わない限り被害者の周りの人間に録画ビデオを漏らすとの脅迫メールを送っていたという。

同レポートで公開された実際に送られたメールの一部によると、犯人らはユーザーのパスワードを知っていると主張しており、被害者が観ていたビデオを録画し、かつウェブカメラを用いて被害者の視聴している様子も同時に記録することを可能にしたと主張している。

セキュリティの専門家によると、実際に犯人らはターゲットにしている被害者のビデオを持っておらず、単に支払いのために脅そうとしているだけだという。Area 1の報告によると、犯人らはこれまでのところ95万ドル(約1億400万円)相当のビットコイン(BTC)を稼いだことが明らかになっており、平均支払い額は593ドル(約6万5,000円)だという。

過去にハッキング被害にあった人がターゲット

メールフィルターをかいくぐるため、犯人らは脅迫メールに目に見えないテキストでシェイクスピアまたはジェーン・オースティンからの引用を貼り付けていると伝えられている。 またハッカーは過去に電子メールアカウントをハッキングされたことがある人々に連絡しており、被害者はビットコインを支払うべきではないという。

またターゲットを見つけるために、犯人らは漏洩データを使用しており、ユーザーは「Have I Been Pwned」というウェブサイトで自分のデータが大規模なセキュリティ問題で漏えいしたかどうかを調べることが対策の一つとして考えらえる。これには、個人の電子メールアカウントと、侵害を受けたサービスで使用したパスワードが含まれる。

アメリカのビジネス誌であるフォーチュン(Fortune)によると、ポルノ関連の脅迫は、詐欺師らが使用する3種類の電子メールによる脅迫の常とう手段のうちの1つとされている。その他には、被害者のコンピュータ上のデータを破壊すると脅すか、職場で身体的危害を加えると脅すタイプがある。セキュリティ研究者は過去に大規模なセキュリティ問題の背後にいた経験豊富なサイバー犯罪者と今回の攻撃を関連づけている。

ビットコイン(BTC)の価格・相場・チャート

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参考
Area 1

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