
FXは世界各国の通貨を扱う取引です。通貨が持つ特徴を知っておくことは、取引をする上で重要な判断要素となります。
今回はそれぞれの通貨が持つ特徴について説明します。
FXとは?メリット・デメリットやFX事業者や口座比較など初心者に分かりやすく解説
各国の通貨にもそれぞれ特徴がある!?
私たちが普段使う通貨は、日本に住んでいる限り日本円であることは間違い無いでしょう。
しかし世界には日本円以外にも米ドルやユーロなど様々な通貨が存在します。
その中でも先進国の主要通貨で、FXを始めた後によく目にするであろう5通貨についてこの記事の中で解説します。
FXを始める前にチェック!通貨の特性
米ドルの特徴
米ドルはアメリカの通貨の略称で、正式にはアメリカ合衆国ドルと言います。FRB(Federal Reserve Board)によって発行され、現在世界で最も取引量が多い通貨です。
アメリカの経済規模は2019年現在世界最大なために世界的に注目度が最も高い通貨であり、各国が保有している外貨準備の内訳では米ドルが一位になっている点も特徴です。
世界で最も取引されていることから買いたい時にすぐに買うことができ、売りたい時にすぐに売ることができるという点で流動性が非常に高い通貨であると言えます。
またアメリカの情報は日本にいても重要なことは簡単に手に入れることができる点も特徴として挙げられます。
米ドルの大きな変動要因としてあげられるのが毎月第一金曜日に発表される雇用統計です。
事前の予想と大きく離れた結果になった場合、米ドル相場は大きく動くことがあるため注意が必要です。
ユーロの特徴
ユーロは1999年に誕生した比較的新しい通貨で、ヨーロッパの欧州連合(EU)加盟国の28ヶ国中19ヶ国が使用している共通通貨です。
発行はECB(European Central Bank)によって行われています。米ドルとのペアであるユーロ/米ドルの流動性は世界一を誇ります。
ユーロは各国の中央銀行が保有している外貨準備の通貨として米ドルに次ぐ2位の地位を築いています。
ユーロの政策金利は先ほどご紹介したECBが決定します。ユーロ相場を動かすものとして大きいのはドイツの経済指標です。
ユーロが使用されている国は19ありますが、ドイツがその中で最も大きい経済を持っています。
ユーロは基本的にドイツやその次に経済規模が大きいフランスを見ていれば大丈夫ですが、2015年のようにギリシャなどそのほかの国が注目されることがあるので最新のニュースに注意する必要があります。
英ポンドの特徴
英ポンドはイギリスで使われている通貨で、発行はBOE(Bank of England)によって行われています。
ポンドは世界の通貨の中でも取引量が多い通貨ですが、今まで紹介してきた米ドルやユーロよりは少ない取引量となっています。
流動性はこれまで紹介してきた通貨に比べて少なく、ニュースも手に入れにくい点に注意が必要です。
そのためニュースの度に大きく動く不安定な相場になるところがあります。
豪ドルの特徴
豪ドルはオーストラリアで使われている通貨で、発行はRBA(Reserve Bank of Australia)によって行われています。
先進国の通貨の中では米ドル、ユーロ、円、ポンドについでの取引量となっているので、流動性やニュースの手に入りにくさなどに注意が必要です。
とは言え先進国の通貨なので、個人投資家レベルの取引ならまず流動性を心配する必要はないと言えるでしょう。
オーストラリアは輸出品目に常に鉄鉱石と石炭が入っていることから分かるように、いわゆる資源国と言われる国です。
そのため、豪ドル相場は資源価格に動かされることがあります。
豪ドルは特に日本人の個人投資家に人気が高い通貨で、理由は安定して高金利を保っている通貨であるというものでした。しかし2019年2月には金利は1.5%と低くなり、米ドル以下の金利となりました。
また、オーストラリアの最大の貿易相手は中国で、中国の経済指標によって豪ドル相場が動くことが多くなっています。
豪ドル相場で注目すべき指標は3ヶ月に一回発表されるCPI(消費者物価指数)です。また先ほど述べたとおり中国のGDPなど中国の経済指標にも目を通しておく必要があります。
豪ドルは日本人に人気の通貨なので、FX会社が提供しているニュースで比較的簡単にニュースを手に入れることができます。
NZドルの特徴
NZドルはニュージーランドの通貨で、発行はRBNZ(Reserve Bank of New Zealand)によって行われています。
これまで紹介してきた通貨の中でも経済規模が小さく、流動性も低い通貨になっていますが、個人投資家レベルの取引量であれば全く問題なく取引を行える水準は保っています。
ニュージーランドドルの大きな特徴は隣国であるオーストラリアの豪ドルとの連動性が非常に高い点です。
ニュージーランドの最大の貿易相手はオーストラリアとなっており、さらに経済規模もオーストラリアの方がはるかに大きいためオーストラリアの経済状況に引っ張られて動く性質があります。
ニュージーランドも隣国オーストラリアと同じく、先進国の中では相対的に高金利政策をとっていることで知られています。
ニュージーランドは先ほども述べたとおり、経済規模が比較的小さいため海外から資金を集めて成長するという政策がとられています。
その際に金利を高めた方が資金が集まりやすいため、高金利政策をとっています。
ニュージーランドの主要産業は酪農や林業で、輸出の3割が農作物となっています。
隣国オーストラリアのイメージから鉱物資源などを連想されることもあるようですが、鉱物資源はほとんどなく典型的な農業国となっています。
おすすめのFX会社5選
ここからはオススメのFX会社を5社紹介していきます。
DMM FX
特徴
DMM FXは2018年1月時点で口座数国内一位という実績を持つFX会社です。
その規模を活かしてか、売れる値段と買える値段の差であるスプレッドが非常に狭く、米ドル/円では原則0.3銭固定という破格の条件が提示されています。
入出金にかかる手数料や口座維持手数料などの手数料類が全て無料となっている点も見逃せません。
また、即時入金ができるクイック入金も380の金融機関で使えるので、実質日本のほとんどの銀行や信用金庫に対応していると言えるでしょう。
24時間動く市場であるFX市場を鑑みて、サポートが平日は24時間対応(月曜日朝7時から土曜日朝6時50分まで、夏時間は土曜日朝5時50分まで)となっている点も特徴。
電話の他にLINEでもサポートを行っている点も特徴として挙げられます。
アプリも充実しており、スマホアプリはもちろん、取引を分析し次に繋げるためのツールも無料で利用ができます。
みんなのFX
特徴
みんなのFXはトレイダーズ証券が運営しているFXサービスで、「個人投資家の皆様に、機関投資家に負けない投資環境を」という経営理念のもと設立されました。
特徴としては、低金利通貨を売って高金利通貨を買っているときに付与される金利のようなスワップポイントが業界最高水準であることです。
政策金利が2.5%ある米ドルでは毎日10000ドルあたり80円、安定して金利が高い傾向にある豪ドルは10000通貨あたり40円と業界最高水準を保っています。
またスプレッドも米ドル/円で0.3銭、ユーロ/円で0.4銭と先ほどのDMM FXに劣らない水準となっており、長期での運用にも短期での運用にも向いているFX会社と言えます。
みんなのFXの大きな特徴は1000通貨から取引を始められること。
先ほどご紹介したDMM FXなど、10000通貨からしか取引ができないFX会社が多い中1000通貨から始められるみんなのFXはFX初心者にオススメの会社と言えます。
例えば米ドルを10000ドル購入した場合、1円の値動きで10000円が動くことになりますが、1000通貨なら1000円の値動きで済み、精神的な負担が軽減されます。
FXブロードネット
FXブロードネットは株式会社FXブロードネットが運営しているFXサービスです。米ドル/円のスプレッドが0.3銭、ユーロ/円のスプレッドが0.5銭とこれまで紹介してきたFX会社と比べてスプレッドは遜色がない水準を提供しています。
FXブロードネットの最大の特徴は自動売買と言えるでしょう。
為替レートは一直線に上下するのではなく、上げ下げを繰り返しながらジグザグに動く性質があり、それを利用したのがFXブロードネットのトラッキングトレードです。
トラッキングトレードでは安いところで買って、高く売る取引と高いところで売って安く買い戻す取引を繰り返す仕組みになっていて、コツコツと利益を積み重ねることができます。
先ほどご紹介したみんなのFXと同じく、1000通貨単位での取引が可能となっているので初心者の方にもオススメのFX会社となっています。
外為オンライン
外為オンラインは株式会社外為オンラインが運営しているFXサービスです。米ドル/円のスプレッドは原則1銭とあまり先ほどの2社と比べると有利ではありませんが、外為オンラインの特徴として豊富なニュースサービスと頻繁に開催される無料セミナー、またiサイクルと言われる自動売買があります。
無料セミナーは全国の主要都市で頻繁に開催されており、FXを始めたばかりの初心者から熟練の上級者まで満足できる内容のセミナー内容が提供されています。
会員限定の無料ニュースサービスはロイターなど3社の情報源を配信しており、信頼性の高い情報が得られます。
自動売買のiサイクル注文は先ほどのトラッキングトレードと似ていて安いところで買い、高く売る戦略を採用しており、コツコツと利益を積み上げることができます。なお外為オンラインでも1000通貨単位の取引が可能です。
FXプライムbyGMO
FXプライム byGMOは金融サービスを幅広く提供するGMOグループが提供するFXサービスです。
FXプライムではシステム面に力を入れている印象があり、トレーダーの注文が成立する確率である約定率は100%を誇ります。
また注文したレートと実際に成立したレートがずれることがあり、これをスリッページと言いますが、これが起こった数字も0となっています。
米ドル/円のスプレッドは0.6銭、ユーロ/円のスプレッドは0.9銭とDMM FXなどに比べれば広めの印象ですが、このように信頼性に優れているという利点があります。
またサーバーダウンなどのトラブルを防ぐための対策にも力を入れています。一回あたりの注文上限は200万通貨となっており、1日あたりの取引数量上限は無制限となっているため、取引量が多い上級トレーダーにおすすめの会社と言えるでしょう。
通貨の特性、基礎知識を身に着けてFXを始めよう
通貨の特性を知ることでFXがもっと身近なものに、そして取引に有利に働くことでしょう。
大きな失敗をしないためにも始める前に知るべき基礎知識を身に着けておくと良いでしょう。