CMEのビットコイン(BTC)先物取引が記録更新、機関投資家の貪欲な買い気配高まる

機関投資家がビットコイン(BTC)先物取引の形で、仮想通貨市場への投資を貪欲に再開したようです。シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)のビットコイン(BTC)先物取引量がこのほど、2017年12月に取引開始以来の最高記録(ATH)を樹立しました。ATHに貢献したのは、機関投資家であることが分かっています。

CMEのビットコイン(BTC)先物取引量は2019年に右肩上がり

19年5月28日のCMEのデータシートによると、ビットコイン先物の建玉(未決済約定)は5,190枚に達しました。これは1週間前(5月21日)に発表された建玉より約7%増の新記録となります。

5月31日は、6月3日の先物取引約定の最終日でした。何人かの業界コメンテーターは、6月3日決済が契約数の歴史上の最高記録(ATH)が予測され、スポット市場におけるビットコイン価格に計り知れない意味を持つだろうと予測していました。

CMEのビットコイン先物取引は19年に入って、強気相場の再現と相まって、記録的な数字を更新し続けています。ビットコイニスト(Bitcoinist)によると、CMEは5月13日、過去最高の3万3,700件の契約を記録しました。これは16万8,000BTC(1,460億円相当)の売買が成立したことになります。

GBTCは機関投資家の要望で月間ビットコイン(BTC)発掘量の21%買い付け

仮想通貨市場の指数プロバイダーであるビットワイズ(Bitwise)の2019年5月リポートによると、規制を受けた先物取引は19年4月以来、スポット市場の約48%を占めるまで成長しました。ビットワイズの取引量は、実ボリューム(real volume)であるのに対してCoinMarketCapのそれは報告されたボリュームという決定的な違いがあります。取引所から報告されるボリュームは、時として都合のいいように操作されることは良く知られています。

一方、グレースケール・ビットコイン・トラスト(Grayscale Bitcoin Trust=GBTC)は5月に入って、今や貪欲とも言えるウォールストリートからの需要増に応えるため、月間のビットコインマイニング量の約21%を単独で買い付けています。GBTCがこのペースでビットコインを買い付け続けると、半減期を迎える1年後には、月間供給の42%を取得していると推計されています。

機関投資家のセンチメントはFOMO(取り残される不安)そのもの

ビットコインアナリストでTwitter名のRhythmは5月29日、GBTCは4月だけで、1万1,236BTCを買い占めたと投稿しています。ビットコインは月間で約5万4,000BTC採掘されていますので、月間供給量の約21%を購入したことになります。Rhythmは「機関投資家は取り残される焦燥感に取りつかれている」と、ウォールストリートの機関投資家を皮肉っています。

投資家のセンチメントについて、デジタル資産運用会社ブロックタウンキャピタル(Blocktown Capital)マネジングパートナーのジョセフ・トダロ(Joseph Todaro)氏は、GBTCの取引をTwitter上でコメントして、「(市場には)相当程度のFOMO(取り残される不安)感覚がある」と評価しています。

機関投資家の関心は、ビットコイン以外のアルトコインでも高まっています。ドイツ第2位の株式取引所は5月上旬、リップル(XRP)とライトコイン(LTC)の交換に限定したETN(上場投資証券) の発売を開始しました。一方、米証券取引委員会(SEC)コミッショナーのロバート・ジャクソン氏は、イーサリアム(Ethereum/ETH)先物取引に反対ではないと示唆しています。

ビットコイン(BTC)の価格・相場・チャート

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参考
Bitcoinist①
Bitcoinist②

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