仮想通貨取引所ビットゥルー(Bitrue)で4億以上のハッキング、バイナンスも対策へ

台湾やシンガポールを拠点としている仮想通貨取引所ビットゥルー(Bitrue)が6月27日、ツイッターの公式アカウントでハッキングの被害に遭ったことを報告した。今回の事件を受け、世界最大級の仮想通貨取引所であるバイナンス(Binance)は盗まれた資金の送金をブロックすることを発表している。

流出した仮想通貨の被害総額は4億円以上

同社の発表によると、ハッキングされたのはグリニッジ基準時間で6月27日午前1時ごろになる。リスクコントロールチームの2回目のレビュープロセスの脆弱性を悪用し、ハッカー達は約90人のユーザーの個人資金にアクセスした。被害を受けたのは930万XRPと250万ADA、被害総額は約4億2,300万円となる。

これらのハッキング攻撃に対しビットゥルーは、仮想通貨取引所であるフォビグローバル(HuobiGlobal)とビットレックス(Bittrex)、チェンジナウ(ChangeNOW)、エクスモ(Exmo)に警告した。4取引所の助けを借りて、影響を受けた資金と口座の凍結を行っている。またビットゥルーは、被害を受けたユーザーに対し保険から資金の補填を行うことを発表している。

バイナンスが積極的にブロックする意向を発表

今回のハッキング騒動でビットゥルーは、緊急点検のために一時活動を停止した。しかし同日中に運営を再開している。ビットゥルーがサービス提供しているクレジットカードによる購入も、27日中に再開となった。

ただしビットゥルーへの入金及びビットゥルーからの出金に関しては、グリニッジ標準時間で7月3日の23時59分から再開予定となっている。

またツイッター上では、ビットゥルーユーザーに対して金銭を要求するような詐欺手口が出ていることも報告されている。今回のハッキング騒動に関して、世界最大級の仮想通貨取引所であるバイナンス(Binance)のジャオ・チャンポン(通称CZ)最高経営責任者(CEO)もツイッターで、盗まれた資金がバイナンスに送金されることを積極的にブロックするとのコメントを発表していた。さらに被害者への速い報告と取引所でのリアルタイムブロックが鍵になると言及している。

ハッキング受け、独自仮想通貨の発行が延期に

ビットゥルーでは、ビットコイン・アメリカドルテザー・XRP・イーサリアムの4種類を基軸通貨にし、XRPだけでも50種類以上の取引ペアが存在する。

またビットゥルーでは独自の仮想通貨ビットゥルーコイン(BTR)の発行準備を行っている。本来の発行開始日は6月29日だったが、今回のハッキング騒動により延期となった。ツイッターでの発表によると、7月4日に発行予定となっている。

参考
Bitrue twitter
Binance Twitter

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文:かにたま

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