仮想通貨市場

●ビットコイン1万ドル割れで続落

●マイナーの増加やハッシュレートに上昇傾向

仮想通貨ビットコイン(BTC)市況

本日昼ごろ、約7万円幅急落し、一時105万円まで急落したビットコイン(BTC)。

日本経済新聞の報道によれば、ビットコイン(BTC)急落の背景に「テザー(USDT)絡みの疑念広がる」との見解を示した。

わずか5日間で-40万円を超えるなど、短期的な売られすぎ水準にあったことと、国内大手仮想通貨取引所のbitFlyerが新規登録を再開するとのニュースが報じられたことも材料視され、約5万円幅の反騰を見せた。

bitFlyerの再開日は、7月3日を予定している。

また本日、大手仮想通貨取引所バイナンスのCEO CZ氏が、バイナンスの独自仮想通貨先物プラットフォームを正式に発表した。

CZ氏は、取引所名は「Binance Futures」で、数ヶ月以内に公開予定であることを明かした。ローンチ時に取引可能な通貨ペア「BTC/USDT」の最大レバレッジは20倍(オープン時)に設定するという。

ビットコインテクニカル分析

ビットコイン(BTC)は、主要サポートラインを下抜け、心理的節目の1万ドルを割り込む形で続落。一時的な反発はあるもトレンドライン(黄)に阻まれ、111万円を底割れた。

19:00現在は、反発を伺うタイミングでbitFlyerの新規再開ニュースが材料視され反発を見せているが、短期筋が見込まれるなか、その継続性に関心が向かっている。

直近高値の約150万円の-30%が105万円付近であり、過去のビットコイン(BTC)相場のプルバックを見ても、日柄調整はともかく値幅調整としては十分な範疇か。MACD(移動平均収束拡散手法)の数値も「+50,000〜-50,000」で乱高下するなど極めて大きな振れ幅にあった。

120万円(②)上で定着できれば回帰パターンも視野に入るが、やはり上値の重さが気がかりだ。

一方、現在下げ止まりを見せる200EMAを割り込んでさらに下落した場合は、JPY建の節目である100万円や9,000ドル(④)の攻防を見る必要がある。仮に8,000ドル(⑤)まで下落した場合は、高値からの下落率-40%を上回る計算になる。

CNBC経済番組では、6中旬以降のビットコイン急騰に伴いBTCシェアが再び拡大していた現状を受けて、「ビットコイン一強時代はこの先も続く、アルトバブルの再来は訪れない」との見解を見せたが、今後のドミナンス推移を含め注目される。

BTCハッシュレートが過去最高値を記録

マイニングファームを運営する「Northern Bitcoin AG」が、ASIC機器4,475台の購入契約を結んでいたことが明らかとなった。

それら購入した機器を合わせた計算能力は、55PH/sとなり、同マイニングファームにおいて、マイニングをする際の1秒あたりの計算力を示す総ハッシュレート(採掘速度)は112PH/sになるとのことだ。

この値は、ビットコインの総ハッシュレートと比較した場合は極めて小さく、市場に影響を与えるほどの規模ではないが、マイナーの増加やハッシュレートの上昇傾向を読み取れる一つの好例と言えるだろう。

上のツイートでも報告されているように、先日には、ハッシュレートは6900万TH/sを記録。これはビットコインの歴史上、最も高い値で、仮想通貨バブルの真っ只中にあった2018年12月時のハッシュレートの倍となる。このことからも、マイニングの熱狂ぶりが見て取れる。

ハッシュレートの高まりと共に、意識されるのはディフィカルティ(採掘難易度)の上昇だ。ビットコインのエコシステムは10分に一回、ブロック生成される設計となっているため、マイナーの競争激化に伴い、ブロックを生成する難易度も比例して上昇する。現在、ディフィカルティ・チャートを確認すると、右上がりに伸びていることが確認できるだろう。

主要マイナーの「想定損益分岐点」と、仮想通貨価格(大底圏)の相関性については、アナリストによる仮想通貨市況予想でも度々取り沙汰されているが、ビットコイン相場の上値が重くなる要因として挙げられるのが、ビットコインハッシュレートの状況である。

Bitcoinwisdomが提供するチャートで確認すると、今年1月14日時点のビットコインのハッシュレートが、直前のBTCのデフィカルティ(難易度)調整されてから大幅下落に転じている。

出典:bitcoinwisdom

今日、BTC価格は一時10%以上の下落を見せたが、市場を観察する際には、ハッシュレートおよび採掘難易度の推移にも留意したい。

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