TezosのブロックチェーンをSTOへ導入
ラテンアメリカ最大級の投資銀行BTG Pactual社が、仮想通貨の資金調達STOを実施。投資銀行の公式STOの実施は世界初となる。金融資産のトークン化でTezosのブロックチェーンを活用する予定。

STOにTezosのブロックチェーン導入

ラテンアメリカ最大級の投資銀行であるBTG Pactual社が、ドバイの大手資産管理企業Dalma Capital社と協力し、セキュリティトークンオファリング(STO)にTezosのブロックチェーンを活用し、トークンの発行を行うことがわかった。テゾス財団が公式HPで発表した。

今回のトークン発行により、BTG Pactual社は、世界で初めて公式にSTOを実施する大手投資銀行となる。

デジタル証券取引に新興技術であるブロックチェーンを活用することによって、両金融企業は10億ドル(約1080億円)以上のトークン発行を見込んでいるという。株式などの伝統資産だけではなく、幅広い金融資産を裏付けにトークンの発行を予定する。

Tezosのブロックチェーンはスマートコントラクト機能を持ってることに加え、自身でコードを修正をすることを可能とする。BTG Pactual社とDalma Capital社は、Tezosのブロックチェーンでデジタル資産の取引を実施することによって、デジタル技術への取り組みを強化することを狙うという。

同行は当初、トークン発行にイーサリアムのブロックチェーンを活用を行なっていたというが、Tezosブロックチェーンに変更を行なったという。BTG Pactual社側のSTO担当であるAndre Portilho氏は「Tezosのブロックチェーンが資産のトークン化において世界的に注目されていることに気づいた」と言及しており、資産のトークン化領域に関するテゾスブロックチェーンの有用性に期待感を示している。

BTG Pactual社とDalma Capital社が従来の投資銀行業務や資産管理の領域で、ブロックチェーン活用の重要事例になるとみられており、今後、ブロックチェーン技術が同領域で普及していく可能性にも注目している。

世界的にブロックチェーン技術応用への投資は進んでいる。その世界的な投資額は2019年末に29億ドル(約3120億円)まで伸びるという試算もあるが、巨大資金が動く金融領域で、ブロックチェーン技術の導入がどのように進むか注目したい。

なお、今回の発表を受け、Tezos(XTZ)の価格が高騰。一時、前日比15%高に達した。

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