金融ブロックチェーンアプリケーションのインフラを目指すFindoraとは?

Findoraは、DeFi(分散型金融)や金融ブロックチェーンアプリケーションのインフラストラクチャーを目指すプロジェクトです。また同プロジェクトは、自身をDeFiのアイデンティティレイヤーとも表現しています。

Findoraトップ画像
出典:Findora

金融サービスのためのインフラを目指すFindora

Findoraは、ゼロ知識証明を用いてユーザーは個人情報を開示することなく、金融機関XXからKYCを認証されている事実や、XX円以上のオンチェーン資産を証明することを可能にするといいます。

ゼロ知識証明は、ある人が他の人に、自分の持っている(通常、数学的な)命題が真であることを伝える際に、真であること以外の何の知識も伝えることなく証明できるようなやりとりの手法です。Findoraのバリデータノードやストレージプロバイダでさえも暗号化された情報を解読できずとも、ユーザーは自身の情報を証明する手段を持てるということです。

DeFiのプロトコルが数多く生まれ、地球の裏側の人に資産を貸し出して、金利収入を得ることも容易になりましたが、その世界には未だアイデンティティの仕組みや与信情報確認の仕組みが確立されていません。Findoraはまさにそのポジションを狙うプロジェクトで、ネットワークは金融機関やビジネス、ユーザーがいずれも使いやすくデザインされる予定であるとしています。

DeFiの中にも確実にアイデンティティレイヤーは必要とされていて、そのポジションを狙うプロジェクトです。

Coinbaseの元CTOやスタンフォード、MITの教授も参画

2019年8月、Findoraにコインベース(Coinbase)の元最高技術責任者(CTO)であるバラジ・スリニバサン(Balaji Srinivasan)氏とスタンフォード大学の暗号理論の教授のダン・ボネ(Dan Boneh)氏が参画することが発表されました。

スリニバサン氏は元々シリコンバレーの大御所ファンドのパートナーであり、その後earn.com(現在はコインベース傘下)とコインベースのCTOを務めるも2019年に退職した経歴を持ちます。マサチューセッツ工科大学の暗号理論の教授であるロザリオ・ジェンナーロ(Rosario Gennaro)氏が同じくアドバイザー参画しています。

Findoraの創業者であるチャールズ ・ルー(Charles Lu)氏もスタンフォード大学で暗号理論を専攻した卒業生で、在学中に同校のブロックチェーンクラブを設立しました。卒業後は、Binance Labで働いていた経験もあり、業界内のネットワークも十分でしょう。金融アプリケーションのアイデンティティ自体重要な領域であり、注目のプロジェクトです。

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