仮想通貨の投資の壁は学習リソース不足?関心示すも44%の投資家動かず

仮想通貨への投資に対する関心は高いものの、学ぶ機会がないことが投資への妨げになっている。世界最大級の取引プラットフォームのイートロ(eToro)が12月18日発表した調査レポートにより明らかになった。

約70%が仮想通貨の学習に興味あり

イートロ社がマーケットリサーチ会社のプロヴォーク・インサイツ(Provoke Insights)に依頼した今回の調査は、どれくらいのオンライン投資家が仮想通貨に興味があるのかを明らかにするため、アメリカ在住の20~65歳のオンライン投資家1,000人を対象に実施された。

同調査によると、投資家らは仮想通貨への投資には興味があるものの、投資に関する教育リソースが不足していることを理由に控えていることが分かった。44%の投資家はデジタル資産に投資していないと主な理由として、十分に学習することができないことを挙げていた。その他に投資を控える理由として、詐欺の可能性やボラティリティなどがあった。また投資を控える一方で、調査に協力したオンライン投資家の69%が仮想通貨について学ぶことに興味があるという結果も出ていた。

仮想通貨について学ぶ機会が限定されている一方で、実際に投資を行う人々はオンライン取引プラットフォームやソーシャルメディアを使い学習していることが分かった。ソーシャルメディアに関しては、YouTubeとチャットフォーラムが最も使用されていた。

仮想通貨への投資で男女に差

また女性の76%が仮想通貨投資に精通していないと回答だったのに対して、同じ回答をした男性は54%と男女の間で差があったことが分かった。

この男女の差に関して、イートロUSのマネージングディレクターであるガイ・ヒルシュ(Guy Hirsch)氏は、「男女間における投資のギャップはかなりはっきりしている。われわれは特に女性に合った金融サービスを提供している企業の調査を開始している。仮想通貨に関しては、より多くの女性が進んで投資できるよう教育や関連するリソースを提供することで男女のギャップを埋めていく必要がある」とコメントしている。

またヒルシュ氏は仮想通貨市場の下落と投資家の興味の関連性について、「2018年の仮想通貨市場は大きな下落となったが、投資家の仮想通貨とその可能性に対する関心に悪影響はなかった。これから先、資産のトークン化が進むため、投資家が必要とするリソースを提供することが重要になる。また仮想通貨は彼らの長期投資計画の一部になるだろう」との見解を示した。

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参考
PR Newswire

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