- Bitfinexの文章提供を停止判断
- Bitfinexらは、テザー準備金の不正利用疑惑で調査を行なっているNY司法当局に対し、書類を引き渡す必要がないという判決を受けた。同社は5月からNY司法当局との法廷闘争への対応に追われている。
Bitfinexの文章提供を停止判断
Bitfinexの親会社であるiFinexは、24日に公開された控訴裁判所命令によると、今現在のところNY司法当局(NYAG)に書類を引き渡す必要がないとのことだ。
公開された裁判所命令によれば、ニューヨーク州の控訴裁判所は、裁判官のJoel Cohen氏の前判断のもとiFinexの申し立てを認めた。前の判決では、iFinexおよび関連会社であるBitfinex、さらにその子会社であるテザーに対し、調査に応じるためにNY司法当局が要求したすべての文書を作成するように命じていた。
iFinexはこの判決のすぐ後である8月に、これらの文書の引き渡しに対する控訴を提出した。同社は5月からNY司法当局との法廷闘争への対応に追われている。
NYAGは、5月にiFinexが8.5億ドルの損失をカバーするためにテザー(USDT)の準備金を不正に利用したとして法廷へと引き込んだ。一方で、iFinexはこれまで、NY司法当局に管轄権はないと主張していた。
テザー裁判について
- 4/25:NYAGがBitfinexに対し、USDT準備金の不正利用として、NY州における営業の停止を求める
- Bitfinexは、この指摘を全面否定
- 5/3:NYAGがBitfinexに対し、財務書類の開示要求
- 最高裁がテザー社とBitfinexに対し一時的な準備金の移動禁止を発令
- 5/16:証拠不十分として、最高裁がその禁止を一部解除; Bitfinexが告訴の取り消しを求める
- 5/18:Bitfinexがアクセス不可能となった資金を補うため、LEOトークンのセールを行い、約1100億円を調達成功
- 6/2:Bitfinexがテザー社に対し、1億ドルを返済した
- 7/8:NYAGは、Bitfinexとテザーが2015年よりNY住民に提供をしていたとして、最高裁にその管轄権を主張する摘要書(Memorandum of Law)を提出
- 7/22:BitfinexがNYAGの主張(摘要書)に対するリスポンス(書面上の返答)を行う
- 7/29:最高裁が、Bitfinexの告訴取り消しの動議を審議する聴取を実施
- 8/20:裁判所がNYAGの管轄権を認める。資金の不正利用疑惑に関する書類開示が必要に
- 8/20:Bitfinex側が、米ニューヨーク最高裁(=第一審裁判所)の撤回を求め上訴(書類提出)