NASAがブロックチェーン技術の人材募集、月面基地や火星上の未来都市開発か?

より優れた航空宇宙士やその分野の科学者になるには、暗号資産(仮想通貨)やブロックチェーンの知識は必須となる時代になっているのでしょうか?米航空宇宙局(NASA)はそのように考えているようです。

NASAは現在、Linkedinを通じてビッグデータに精通した科学者を求めており、特に仮想通貨やブロックチェーンの経験豊富な人材がこの世界で職を得るため有利になると強調しています。

NASAは火星に来都市建設や月面基地建設の資金集めにICO発行か

米カリフォルニア州パサデナにあるNASAのジェット推進研究所(JPL)は、1936年に設立された研究・開発施設であり、主としてNASA向けのロボット宇宙船の開発に注力しています。NASAは現在、このJPLチームに参加する新たな専門職データサイエンティストを募集しています。そのような人材の募集要項には「仮想通貨とブロックチェーンに対する経験は、プラスになると考えられる」と明記されています。

仮想通貨に通じた経験が、JPLで働くために何故有利になるのか説明はありません。しかし、その理由を推測するのは興味あることではないでしょうか。今回募集されている人材は、JPLのイノベーションエクスペリメントセンター(IEC)での勤務になるとされています。

考えられる理由の1つは、NASAは火星の未来都市建設に新たな経済を開発したり、月面基地建設の資金集めにICO(イニシャル・コイン・オファリング)の実施、宇宙人との交易の手段として仮想通貨の利用を考えているのではないでしょうか。

AIアプリや大容量データセットに対するプログラム設計など

NASAの求人広告によると、データサイエンティストはロボティクス、人工知能(AI)、マルチミッションシステム、クラウドコンピューティング、次世代フライトハードウエア、インテリジェントデジタルアシスタント(IDA)など、さまざまなアプリケーションの開発に参加します。

データサイエンティストはまた、文字通りモデリング、データマイニング、研究、予測分析目的などに使う複雑かつ大容量のデータセットに対するプログラミングに責任を負うことになります。

NASAに就職して仮想通貨に対する経験を活かそうと考える人は、事前にさらにいくつかの資質が必要かもしれません。求められる資質とは、ビッグデータ、クラウドコンピューティング、統計学、分析論(アナリティクス)、機械学習、深層学習、コンピュータープログラミング、データベース、データ収集、データ変換、視覚化、モノのインターネット(IoT)など数えきれません。

NASAは19年初めからブロックチェーン技術を着々と進めている

応募者は関連する分野で少なくとも1年以上の経験があるか、エンジニアリング(工学)、サイエンス、コンピュータサイエンス、情報システム専攻などで修士(マスター)の学資を取得した人ということになりそうです。

このような能力を備える学生は、たとえNASA就職に失敗しても、ほかの就職のチャンスは豊富にあります。Linkedin上でブロックチェーン絡みの求人広告を見れば、世界中に1万6,000もの就職口があります。同時に、仮想通貨絡みのそれも3,000ほど見つかるはずです。

NASAは19年1月、宇宙飛行中のプライバシーとセキュリティを守るため、ブロックチェーン技術に利用を進めると伝えられました。次いで4月には、ブロックチェーン技術を使って自動航行(無人)宇宙船を開発するための資金を供給しました。そして今回は、人材募集と意欲的です。

参考
NASA to Launch Bitcoin to the Moon? Space Agency Seeks Crypto Experience – Bitcoin News
Data Scientist I

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