CFTC(米商品先物取引委員会)の議長Heath Tarbert氏は、イーサリアムネットワークのネィティブ通貨”ETH”は「証券ではなくコモディティである」とCFTC議長としての見解を示した。今年5月のリークによるとCFTCはイーサリアム先物の承認準備が整っており、イーサリアム先物が申請されると承認される可能性が高いとされていた。

イーサリアム先物の可能性

イーサリアムの先物は、仮想通貨取引所のOKExやBitMEXのパーペチュアルコントラクトなどにより提供されているが、CMEやBakktなどの政府機関であるCFTCによる規制下の正規ビットコイン先物と違い、現時点では存在していない。

2018年12月、CFTCはイーサリアムとETHに対する理解を深めるためにパブリックコメントを募集していたことも記憶に新しい。

 

また、CFTCに所属するとされている匿名人物によるリークが2019年5月に行われ

 

「イーサリアム先物が申請されたら、CFTCは承認する可能性が高い」

 

とあり、CMEがイーサリアム価格のインデックスを発表したことからもCFTCにより規制されたイーサリアム先物が期待されている。Tarbert氏は2019年7月より新規CFTC議長に就任しており、前議長が触れてこなかったETHに対し、CFTCとしてはじめて証券ではないという見解を出したということになる。

 

ETHは証券ではなくコモディティ

CFTCは2017年12月にビットコイン先物をCMEとCboeに認可したことで、ビットコインは間違いなく証券ではなくコモディティであるとしていたが、Tarbert 氏はヤフーファイナンスのサミットで

 

「今まではイーサー(ETH)については触れてこなかったが、CFTCの議長という立場からみてETHはコモディティである」

 

と述べた。CFTCは2015年に”ビットコインとその他の仮想通貨はコモディティである”とSECの規制よりも前に述べていたが、ETHについてはCFTCの公式としてのの見解は出していなかった。

 

 

 

ETCやBCHなどのフォークコインに対する見解

またTarbert氏は2016年のイーサリアムのフォーク(正確には破棄した古いイーサリアムチェーン)であるイーサリアムクラシック(ETC)と2017年のビットコインのフォークであるビットコインキャッシュ(BCH)、ビットコインゴールド(BTG)などもビットコインやイーサリアムと同様に扱われるべきではないかと付け加えている。

つまり、CFTCの分類としてはその仮想通貨がどのようにして作られたかによるということになる。Tarbert氏の見解によると、

 

「フォーク元の仮想通貨が証券であれば証券、コモディティであればコモディティとして同様に扱われるべきだ」

 

としている。ただしフォークコイン自体が証券取引法に触れていない場合に限ると付け加えている。バイトコインのフォークであるモネロや、元々はリップルのフォークであるステラなどの判断は難しいものになるのではないだろうか?

 

参考:CFTC says cryptocurrency ether is a commodity, and ether futures are next

おすすめの記事