ビットコイン(BTC)市況
ビットコイン(BTC)は、急騰・急落を繰り返すなど乱高下。仮想通貨市場では、CME(シカゴ・マーカンタイル取引所)がオプション開始日を決定したほか、BakktやBitfinexの動きも注視される。

仮想通貨市況

米最大手デリバティブ取引所CME(シカゴ・マーカンタイル取引所)は、BTCオプション取引を2020年1月13日に開始することを発表した。同オプションは、ビットコイン現物市場ではなく、独自の現金決済ビットコイン先物を基にした商品だ。

CMEは先日、ビットコイン先物ポジションデータを公開した。大口投資家の取組高は、前年比60%以上も膨らんでいるという。25BTC以上の契約を持つ大口投資家の取組高推移(OI)では、2018年3Q(7月〜9月)の2,873から、2019年3Qの4,629まで増加。出来高は、BTC換算で27,670 BTCまで上昇している。

オプション取引は、保有ポジションの変動リスクに対するヘッジ手段として有効な取引だ。ある商品について、将来の一定期間後にいくらで取引するかを現時点で約束する「先物取引」とは似て非なるもので、オプション取引は、ある原資産について、将来のあらかじめ定められた期日(満期日)後に、あらかじめ定められた価格(権利行使価格)で取引できる「権利」そのものを売買する。

一方、米ニューヨーク証券取引所の親会社インターコンチネンタル取引所(Intercontinental Exchange=ICE)が設立した仮想通貨取引所Bakktは、2019年12月9日より「BTCオプション」取引を提供する。CMEと異なり、自社提供の現渡しビットコイン先物決済を予定している。情報筋によれば、同商品はシンガポールにある「ICE Futures Singapore」で提供、ICE Futuresのグローバル市場に登録している機関投資家や大口投資家が利用可能になるという。

そのほか、CoinPostと提携する海外大手メディア「TheBlock」の取材に応じたBitfinex CTOによれば、finexは2020年1Qにも、仮想通貨オプション取引を開始することを発表した。テザー(USDT)建てのオプション取引提供を予定しており、「テザーの信頼と普及の改善を図るため」だと説明。流動性を確保するため、外部マーケットメイカーとの連携を並行して進める。

このように、ある種の保険のような性質を持つオプション取引サービスが拡充されることで、流動性の向上と共に、ビットコイン(BTC)市場特有のボラティリティを懸念する機関投資家や大口投資家の参入契機になり得る。

ビットコイン(BTC)市況

13日のビットコイン(BTC)は、前日比0.14%高の95.4万円(8,770ドル)。 出来高減少で板が薄くなっている影響もあり、短い時間軸での急騰・急落を繰り返して上下に長い髭を付けるなど、不安定な相場環境が続く。

日足雲下限付近の8,550ドル(93.5万円)でダブルボトムを付けた格好だが、トレンドライン及び25日移動平均線、200日移動平均線を共に下回って推移しており、良い位置にいるとは言い難い。

8,550ドルは、直近安値・高値から起算するとフィボナッチ61.8%に相当するが、これを割り込んだ場合は、フィボナッチ78.6%の8,000ドル(87.1万円)付近まで押し込まれてもおかしくないか。インプライドボラティリティの低下など様子見ムードが強まっており、手出ししにくい相場環境にある。

バイナンスでメンテナンス開始

世界最大手の仮想通貨取引所バイナンスで、13日11:00より、約4〜6時間のシステムアップグレードが始まった。

メンテ期間中は、預金、引き出し、現物取引および証拠金取引などができなくなるが、Binance Futures(先物)の取引は影響を受けない。

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