
世界最大手の仮想通貨取引所バイナンス(Binance)の調査部門であるバイナンスリサーチが12月4日、11月の市場概要を公開した。
11月は魅力的な月ではなかった
この概要で11月は、仮想通貨にとって魅力的な月ではなかったと結論付けている。魅力的ではなかった理由として、韓国の仮想通貨取引所アップビットでの5,000万ドル(約54億円)のハッキング被害や中国の取引所閉鎖・中国の仮想通貨取引所であるIDAXグローバルの最高経営責任者(CEO)の行方不明によるコールドウォレットアクセス不可を挙げている。
またビットコインの相場も、月始め9,200ドル(約100万円)から月末7,600ドル(約83万円)に低下した。一時的には6,600ドル(約72万円)にも下がっており、時価総額の合計も約400億ドル(約4兆3540億円)減少したことにも概要の中で触れている。
また市場概要ではアルトコインの大部分で、かなりの価格下落を示しているとまとめた。同時にいくつかのアルトコインでプラスの価格変動に繋がる大きな特異要因を伴う強力な役割を果たしているようにも見えるとの記述もある。
バイナンスにおけるビットコイン(BTC)ドミナンスは増加
バイナンスにおけるビットコインのドミナンスは、10月から1.45%増で41.76%だった。全市場全体のビットコインのドミナンスは、1か月全体で66-67%の横ばいだったと報告している。
なお11月にバイナンスに追加された銘柄は、コミュニティコインコンテストで勝利したARPAとコーテックス(CTXC)の2つ。またBUSDとの取引ペアには、トロン(TRX)、イオス(EOS)、ステラ(XLM)、カルダノ(ADA)が追加された。
バイナンスフューチャーズは3か月間に急速な成長
この概要では、バイナンスの分散型取引所であるバイナンスDEXや先物取引を取り扱うバイナンスフューチャーズについても個別に取り扱っている。
バイナンスDEXの1日の取引量は非常に低く、約130万ドル(約1億4,200万円)だと分析した。一方でイナンスフューチャーズは、この3か月間で急速な成長を続けたという結論付けている。BTC/USDTの取引量は、バイナンスの全てのペアの現物取引量よりも大きく、BTC/USDTの11月の1日平均取引量が、9億2,000万ドルになっている。
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文:かにたま