日本発のOSSをクリプトエコノミクスで支援するプロジェクト「Dev」のホワイトペーパー公開

日本発の「Dev」とは?

Devは日本発のOSS(オープンソースソフトウェア)をクリプトエコノミクスで支援するプロジェクトです。

Devのトップ画像
参照:Dev

同プロジェクトはそのコンセプトやトークンの設計を説明したホワイトペーパーを公開しました。OSSとは、コードを金銭的対価をなくGitHubなどの場所で公開し、不特定多数のコミュニティでソフトウェアをアップデートされるソフトウェアを指します。

さまざまなプロジェクトがクローズドソースで開発をすることによって起きる「車輪の再発明」が起きにくいこと、不特定多数の開発者からピアレビューされ場合によってはより早くより品質が高く開発されることが期待されます。

また、コードが一般に公開されることによって、恩恵を得れる影響範囲は非常に大きく、私達が普段使っているMacOSの元はLinuxのOSSであり、AndroidもOSS、その他私達の生活のあらゆる場所にOSSが影響を与えています。しかしながら、それらAppleやGoogleなど「GAFA」のような巨大企業などが推進するOSS以外の小規模なOSSは、コードに金銭的対価を得ていないが故に持続性の問題を抱えています。84%のOSSプロジェクトは1年を満たず閉鎖されてしまいます。

OSSプロジェクト
出典:The money for the openable and shareable era

これには収益性の観点で持続できなくなったものも多く含まれており、DEVはクリプトエコノミクスによって、OSSに持続性をもたらすことを目的としています。

Devが提案するクリプトエコノミクス

Devのクリプトエコノミクスの特徴は、「参加者が利己的に行動していながらも、OSSは経済的支援を受けれる」という点です。クリプトエコノミクスを最初に実証してみせた事例はビットコイン(BTC)であり、ビットコインではブロックを承認するマイナーが利己的にに行動していながらも、多数が信じられる台帳を維持し、ビットコインは資産性を持つことが特徴です。

Devの詳細な仕組みはホワイトペーパーを参照頂きたいですが、簡単には以下のようになります。

  • Devのプロジェクトはイーサリアム上で構築される
  • Devトークンはイーサリアム上でXXブロックごとに新規生成される
  • DevトークンはOSSに対しステークして支援できる。このOSSはそのOSSの管理者がDEVに登録を済ませたものである
  • ステーク量を1変数とし、その公開資産の保有者とステーキングしたDev保有者は新規Devが割当される。他の変数はスター数やDL数で評価される。トークンをステーキングしたトークンホルダーも新規生成されたDevの一部を受け取れる。
  • Devはガバナンストークンでもあり、Devは評価の指標やプロトコルのアップデートをトークンホルダーの投票によって決定する。また、新しくOSSを登録する人はDevをバーンする必要があり、これらの要素がDevの価値の根本となる。

Dev Life cycle
出典:The money for the openable and shareable era

Devは現在、世界の1,500程度の OSS プロジェクトが参加しています。来年以降に解禁される見込みの Dev の仮想通貨取引所への上場(IEO)を目指すとしています。(参照: https://thebridge.jp/2019/10/frame00-pre-seed-round-funding )

参考
The money for the openable and shareable era

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