
暗号資産(仮想通貨)インデックスファンドのビットワイズ(Bitwise)は、SEC(米証券取引委員会)のビットコイン(BTC)ETFの否認に対し、再参入への意思表示と市場操作を懸念するSECへの弁明を記載した文書を送っています。
一貫してビットコインETFを拒絶するSECの姿勢
2019年に入ってからビットワイズは、再三にわたってビットコインETF(ビットコイン上場投資信託:Bitcoin exchange-traded fund)の上場を申請してきましたが、10月に同社は112ページにも及ぶ申請拒否の文書をSECから受け取っています。
SECによると、ビットコインETFが承認されない理由の1つは、市場操作の危険性にあるとしています。仮想通貨取引所は、詐欺的で市場操作的要素がある取引を抑止しなければならず、基本的にSECはこの問題に対して、ビットワイズの取り組みは充分ではないと判断しました。
一方、12月18日にビットワイズがSECへ送った回答文の中で「ビットコインは公開市場で価格設定されており、市場操作に対して独自の抵抗力を持っている」と反論しています。また、「ビットコイン固有の代替可能性と市場の分散的性質から、異なった取引所間で効果的なアービトラージ取引が可能となっている。これは各市場における市場操作からビットコインを安全に隔離する手段となる」とも明記されています。
ビットワイズの前向きな主張とその根拠
ビットワイズは市場操作を食い止める手段として、監視共有の要件も既に満たされていると説明しています。これまでETFの申請はビットワイズの代理として、ニューヨーク証券取引所アーカー(NYSE Arca)によって行われてきました。また今回の書簡には、市場間監視グループ(Intermarket Surveillance Group)を通じて、米デリバティブ大手のシカゴ・マーカンタイル取引所(CME)グループから合意を得ていることも明記されています。
また、市場操作の懸念を払拭できるルールもすでに存在しているとも主張しました。その例として、CMEのビットコイン先物契約で使用されている「CME CFビットコイン参考基準レート(BRR)」を挙げています。これは米商品先物取引委員会(CFTC)に認可されているもので、ビットスタンプ(Bitstamp)、コインベース(Coinbase)、ジェミニ(Gemini)、イットビット(itBit)、クラーケン(Kraken)という5つの大手取引所からビットコインの参考基準レートと価格指数などの評価データを受け取り、CMEは監督委員会を主導することで運用されています。
ビットワイズは適正なETFについて、すでに他の手段で市場に参加している米国のビットコイン投資家に、必要不可欠な保護を与えるものであり、同社がETF市場の形成に貢献しているとも述べています。ビットワイズは2019年1月にETFを申請して以来、SECとの間でETFに対する懸念を払拭するための協議を重ねてきました。しかし同社の楽観的な見方とは裏腹に、SECはETFの承認を拒み続けています。
今までのところSECはいかなるビットコインETFも承認していませんが、ビットワイズは今回の申請拒否について、SECの詳細な返答に感謝した上でこれも前進への1歩だとして、ETF認可への道を諦めてはいません。
参考
・Bitwise Expresses Commitment to Bitcoin ETF in a New Letter to the SEC
・Bitwise Letter※PDF形式
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