仮想通貨市況

28日のビットコイン(BTC)価格は、前日比5%高の99万円と高騰。

2日間で約700ドル幅上昇。28日12時時点で、8600〜8700ドルのレジスタンスのほか、一目均衡表の4h雲や200日移動平均線を上抜けるなど、騰勢を強めている。結果的に先日の大幅下落は「押し目(トレンド継続)」と判断された格好だ。

高騰の背景

高騰の背景には、主に以下の2点が考えられる。

1点目は、株や為替市場の先行き不透明感が挙げられる。

特に日米株式市場は、新型コロナウイルスによる世界経済減速懸念が再び台頭した影響により大幅下落を余儀なくされているが、直近までAll Time Highを繰り返しており、投資家の余剰資金が、リスク回避資産としての性質を帯びるビットコイン(BTC)など仮想通貨市場の循環物色へと向いている可能性は十分考えられる。

米ダウ平均株価

日経平均株価

2点目は”半減期”に関する思惑だ。

相場の世界に絶対はないが、4年に1度の材料ということで、BTCに関するファンダの規模としては歴史上最大クラスと言って過言ではない。採掘速度(ハッシュレート )や採掘難易度調整など各種指標でも、大口マイナーが強気姿勢を維持していることも追い風といえる。

昨年は、半減期を迎えたライトコインが高騰したほか、2020年4月中旬頃にBTCよりひと足先に半減期を迎えるビットコインキャッシュ(BCH)も、前月比76.7%高と非常に強い推移を見せている。1月3日にJPY建て21,000円だった価格も一時40,000円を回復するなど倍増している。

これらメジャーアルトの強さは、BTCドミナンスからも、昨今のベア相場では見られなかった足元の資金流入を示唆すると言えそうだ。その性質上、fomo(fear of missing out)が発生しやすい相場環境にあり、買い戻しが相次ぎ、今回の価格を押し上げ要因となったか。

一方、直近高値の9100〜9200ドルはひときわ強い抵抗帯であり、短期的な過熱感を背景に売りが強まるおそれもあるので注意したい。

関連:迫るビットコイン半減期 仮想通貨の採掘需要が増加し続ける背景は【独自取材】

2つの中・長期シグナルが点灯

Super Guppy(スーパーグッピー)が緑色に点灯した。

昨年の4月4日にも、買いシグナルを示すグリーンランプが点灯。その後6月末にかけ3倍近い価格高騰につながっている。

Daryl Guppy氏が考案したGMMA(Guppy Multiple Moving Average)は、指数平滑移動平均線(EMA)を12本チャートに表示して、トレンドの有無や強弱をビジュアル的に判断するためのトレンド系指標である。

赤線の長期線グループでトレンドの状態や方向を判断し、青線の短期線グループで短期的な値動きの動向を判断、売買のタイミングを測ることができるものだ。

なお、週足MACDも昨年2月以来のゴールデンクロスが出現。中・長期の上昇を示唆している。

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