イーサリアム上での高速な匿名ネットワークを構築するAztecは、唯一の非中央集権ステーブルコインのDAIの匿名送金を可能とするzkDAIのSDK(ソフトウェア開発キット)をローンチ。AZTEC初となるイーサリアム上での匿名ネットワークをローンチとなる。
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zkDaiとは?
zkDaiとは、完全匿名送金が可能なZcashと同様の送金をイーサリアム上のDAIで行うことができ、送金者と受信者はZcashのzアドレス同士の送金と同様に完全匿名となる。DAIはMaker DAOのコントラクトによりETHとBATを担保にして発行される唯一の非中央集権ステーブルコインであり、ZkDaiはMaker DAOのAPIを使用し、ゼロ知識証明を基にしたzk-SNARKsによりイーサリアム上での完全匿名を実現している。
zk-SNARKsは2017年のイーサリアムの大型アップデート”ビザンチウム”で実装されており、同様の匿名送金にはEYが開発とリサーチを勧めいているNightfallがある。EYのNightfallはERC20トークンも包括的に対応しており、Zokratesを使用してzk-SNARKsをイーサリアム上で活用している技術だ。
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AztecのSDKローンチと今後
Aztecによると、今回リリースしたAztecのSDKによりzkDaiをイーサリアムDappに統合することができるという。今後のロードマップとして6週間以内にzkDai以外のzkトークン、つまり匿名送金可能なトークン(例:zkETHなど)を追加し、2ヶ月後には一部の制限を取り除くことで最初から完全なる匿名カスタム資産を作成できるようになるとしている。
またAztecは最終的な完成形として、スマートコントラクト自体も完全匿名化するとしており、企業がイーサリアムを活用するために必要な匿名性を提供するとしている。Aztecの完成により、イーサリアムはコントラクトプラットフォームとして大幅な進化を遂げることになるだろう。
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