ユーザー資産の流出で進展

仮想通貨IOTA(アイオタ)を発行するIOTA財団は17日、ユーザーの資産が盗難に遭ったことを受け、デスクトップ版のウォレット「Trinity Desktop」をアップデートしたことを発表した。

事の発端は14日、財団が公式ウォレットTrinityでユーザーの資産が盗まれたと声明を発表した。その時点で被害者は約10名、被害額は30万ドル(約3300万円)から120万ドル(約1.3億円)相当と発表。その後は問題が再発しないように対策をしながら、調査と対策を継続している。現在でも中央集権的システム「Coordinator」のノードは停止中だ。

関連IOTA財団が資産流出で声明 仮想通貨ウォレットのユーザーが被害に

安全性を強化した新しいウォレット(バージョン1.4.1)では、残高や取引を確認することができる。15日には原因がIOTAのネットワークではなく、Trinityの脆弱性だったことが明確になっているが、その問題を解決したアップデート版だ。残高を確認して問題があれば、報告するように伝えている。

モバイル版ウォレット「Trinity Mobile」については、今回被害が確認されていないという。ただしこちらも新しいバージョンがリリースされるまでは、開かないよう注意を促している。

原因の調査については、16日に大きく進展したことが明らかにされた。脆弱性を克服する対策を施したことや、資産をリアルタイムで追跡できるツールを開発していることを発表。17日には今後は調査の計画を公表するなど、財団は細かく現状を報告し、ユーザーらの不安を払拭しようと努めている。

今後は問題解決のツールと手順が準備できたら、改めて発表すると説明。今は最新バージョンをダウンロードし、パスワードを変更して、残高を確認するように促している。

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