BitGoがデジタルトークン企業を買収

仮想通貨(暗号資産)カストディを提供するBitGoがデジタル証券市場に参入することが分かった。また、同社はセキュリティトークン・プラットフォームHarborの買収も行なっている。

Harborは、不動産や株式、アート作品など、従来流動性が低い資産をブロックチェーン技術を利用しトークン化することで、そうした資産の流動性や私募証券の活性化に取り組んでいた。

今回のBitGoによる買収にはHarborの子会社も含まれているが、それら子会社はFINRAやSECが監督するトランスファー・エージェントにより規制されている。BitGoのCEOであるMike Belshe氏によれば、今回の一手により仮想通貨業界では初となる、デジタルトークン分野のサービスを包括的に提供する企業になるとしている。

具体的には、BitGo一社でブローカー・ディーラー、トランスファーエージェント、適格カストディアンライセンスを保有することになる。Belshe氏曰く、FINRAとSECがBitGoによるブローカー・ディーラーやトランスファーエージェントの業務を許可する必要があるとのことだが、そのプロセスは現在すでに進行中とのことだ。

事業拡大するBitGo

現在、20億ドル(約2200億円)以上の顧客資産を預かるBitGoだが、最近では欧州での事業拡大を図っている。

同社はスイスとドイツに支部を設立し、スイス支部の「BitGo GmbH」はスイス連邦金融市場監督機構(FINMA)の規制に準拠している。CEOのBelshe氏は「欧州で需要の高まりを感じる」と言及していた。

積極的な事業展開を行うBitGoだが、今回Harborを買収したことにより、さらなる拡大に向け次の一手を打った格好だ。

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