eコマース最大手企業がリブラ協会参加へ

カナダを拠点にするeコマース最大手Shopifyは21日、米フェイスブックが主導する仮想通貨(暗号資産)リブラの運営組織「リブラ協会」への参加を表明した。

Shopifyは「リブラ協会のメンバーと協力し、お金に容易にアクセスできて、世界の販売店や消費者をサポートできるような決済ネットワークを作れるように取り組む」と発表。また「リブラのプロジェクトが世界の商業活動をどのように改善できるか楽しみにしている」と述べている。

Shopifyの規模や影響力を考えると、今回の発表は注目に値する。同社はサービスを直接は提供していないが、米仮想通貨取引所コインベース傘下のCoinbase Commerceや仮想通貨決済プロバイダーBitPayなどを介して、Shopifyでは仮想通貨決済を利用することが可能だ。

「我々のミッションは、全ての人により良い商業活動の場を提供することだ。そのために、どのようにすればお金や銀行のサービスが充実していない場所で、より良い商業活動を行うことができるかを考えている」と説明している。

さらに「その結果、我々はリブラ協会への参加を決めた。これは1つの決断にすぎないが、グローバルな問題を解決するために今後も対策を考えて行きたい」とした。

最近リブラ協会は、リブラの設計に関して重大な変更を検討しているという。もともとの計画では複数の通貨や資産のバスケットで価値を裏付けするはずだったが、米ドルのみを裏付け資産にする可能性も浮上。または複数の法定通貨によって裏付けされたトークンを利用する案も出ている。

リブラに対しては昨年のホワイトペーパー発表以降、世界の規制機関や政府らから懸念の声が上がった。一方で米FRBのPowell議長は、「リブラがデジタルドルの可能性などにおける研究の火付け役になった」との見方も示している。

関連米FRB議長「仮想通貨リブラはデジタルドル取組みの火付け役」

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