イギリスで仮想通貨やブロックチェーン企業への投資が過去最高を記録、275億円上回る

2018年に行われたイギリスのブロックチェーンや仮想通貨のスタートアップへの投資が過去最高を記録していたことが分かった。金融情報サービス企業のピッチブック(PitchBook)とロンドン&パートナーズ(London & Partners)が1月8日発表した投資データにより明らかになった。

仮想通貨とブロックチェーン関連企業への投資は275億円越え

ロンドン&パートナーズのプレスリリースによると、イギリスのブロックチェーンと仮想通貨関連企業が2018年にベンチャーキャピタルから受けた投資の総額は2億ポンド(約275億円)を上回ったという。

2017年にイギリスのブロックチェーンと仮想通貨関連企業が受けた投資額は1,911万ポンド(約26億円)で、2016年は5,196万ポンド(約71億円)だった。2018年の仮想通貨市場は下落相場が続き、関連企業への影響も懸念されていたが、多大な資金がスタートアップに流れていたことがうかがえる。

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関連企業の中でも目立った資金調達に成功したのは、ビットコインのマイニングインフラストラクチャーやブロックチェーン技術を提供するビットフューリー(Bitfury)で6,100万ポンド(約84億円)の資金調達を行った。その他にも、ロンドンに拠点を置く、ブロックチェーンを活用した金融プラットフォームのトレードIX(TradeIX)が、1,200万ポンド(約16億5,000万円)の投資を受けていたとされている。

投資はブロックチェーンに限らず、テック全般で

ロンドン&パートナーズによると、ブロックチェーンや仮想通貨関連の企業に限らずロンドンのテクノロジー企業は、ベルリンやパリといったヨーロッパの主要都市にある企業よりも多くの資金を集めており、その総額は18億ポンド(約2,484億円)だったという。

今回の結果を受けて、イギリスのフィンテック企業レボリュート(Revolut)のニコライ・ストロンスキー(Nikolay Storonsky)最高経営責任者(CEO)は、「ロンドンにはビジネスの成長に必要な才能ある技術者や投資、専門家が集まっている。またフィンテック分野のグローバルハブであり、われわれにとっても海外のマーケットに進出する最適な場所である」とのコメントを発表している。

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参考
London & Partners

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