仮想通貨購入の実態
法定通貨の決済インフラを提供する仮想通貨関連企業Simplex社は、先週の価格暴落を利用して個人投資家が暗号資産を買い増ししている実態を明かした。
最も購入されている銘柄はビットコイン(BTC)で、12日〜14日におけるSimplex社の取引の内59.6%を占めている。提携先との守秘義務の関係で正確な取引高は明かしていないが、12日にBTCが最も買われた価格帯は6000ドル付近だと説明している。
Simplex社のCEOは、市場の暴落は仮想通貨の購入意欲を弱めてはいないと話す。「実際に最近の価格下落を購入のチャンスとみなしている人が多くいることは明らかだ。仮想通貨への投資は間違いだとは考えていない様だ」と語った。
BTCの次に買われている銘柄はテザー(USDT)とイーサリアム(ETH)。購入全体に占める割合はそれぞれ順に12.6%と9.78%だ。米ドルでみると、この3日間の法定通貨を利用した購入の内、少なくても20%がステーブルコインの購入だという。USDTに変換し、「ディップ買い」を見計らう傾向が示される。
また購入の割合を地域別にみると、欧州が最も多く33.29%。次いでアジアが22.30%、米国が16.57%である。
仮想通貨取引所を含むSimplex社の提携企業は、購入のボリュームがこの3日間で4倍に増加したという。Simplex社は法定通貨利用のためのインフラをバイナンス、Huobi、Poloniexらの取引所にも提供。パートナー企業は世界に120社以上ある。