54%が中央銀行などから発行されたデジタル通貨を信頼、エコノミスト調査結果を発表

グローバルな視点でニュースや分析を報道しているエコノミストがこのほど、エコノミストインテリジェンスユニットによるキャッシュレスや仮想通貨といったデジタル資産に関する調査結果を発表した。この調査ではデジタル資産の使用頻度や信頼性、理解が必要なものなどを調査している。

仮想通貨を使用している人は39%

使用頻度では「ビットコインやETH、XRPといった仮想通貨」、「バリューカード」、「モバイル支払い」、「オンライン送金」、「現金」、「オンラインバンク」、「クレジットカードあるいはデビットカード」の7項目が調査に挙がった。

この中で最も使用頻度が高かったのはクレジットカードだった。購入の50%以上を占めると答えた人が70%、50%未満で使用していると答えた人が25%とこの2つで95%を占めている。次点はオンラインバンクで、50%以上占めると答えた人が49%、50%未満で使用していると答えた人が42%だった。現金は3位で、50%以上占めると答えた人が41%、50%未満で使用していると答えた人が54%となっている。

仮想通貨の使用頻度は7項目の中で最下位だった。購入の50%以上を占めると答えた人は15%、50%未満で使用していると答えた人は24%で合わせても39%となる

分散型デジタル通貨を信頼できない人は38%

信頼度の項目では、「自国発行の現金」、「自国政府や中央銀行発行のデジタル通貨」、「巨大で国際的な金融企業発行のデジタル通貨」、「巨大で国際的なテクノロジー企業発行のデジタル通貨」、「特定の母体を持たない仮想通貨のような分散型デジタル通貨」の5項目で調査が行われた。

最も信頼度が高かったのは「自国発行の現金」で、信頼している人が84%、どちらでもないが10%となった。「自国政府や中央銀行発行のデジタル通貨」では、信頼している54%、どちらでもない23%、信頼できない14%となっている。「分散型デジタル通貨」では信頼している26%、どちらでもない25%、信頼できない38%という調査結果となった。

またデジタル通貨の普及の障害となっていることに関しては、「デジタル通貨の使い方が理解されていない」の44%が最多だった。この他には「技術が安全ではない」32%、「デジタル通貨の使うためには選択肢が少なすぎる」28%、「デジタル通貨を購入する場所を知るのが難しい」25%、「デジタル通貨を購入する手順が複雑すぎる」25%などが挙がっている。

参考
Digimentality Fear and favouring of digital currency

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