2週間後のビットコイン(BTC)半減期に機関投資家が大量投資の構え、今回の特殊事情とは?

ビットコイン(BTC)3回目の半減期は2週間後の5月12日に迎える予定です。半減期を前にした特徴的な出来事は、大手機関投資家が大きな関心を示していることであり、ビットコイン 先物への投資で大きな利益を得るチャンスを探っています。背景には、マイニング(採掘)のハッシュレートが37%にまで落ちていることから、ビットコイン価格は上昇するしかないという期待感があります。

過去の半減期との違い、利益幅の減少と新型コロナウイルスまん延の影響

ビットコインの半減期を前にして、価格が高騰するのではないかとの期待が高まるにつれて機関投資家はパイ(利益)の分け前を得ようと動いています。

2020年の半減期は、過去2回のそれとは違ういくつかの要因が注目されています。その1つは、マイニング(採掘)技術が大いに進歩していることから、マイナー(採掘者)の利益幅がそれだけ減ってくることです。そして第2に、新型コロナウイルスまん延が、暗号資産(仮想通貨)業界により複雑な影響を与えていることです。

投資家は半減期前後に起きるだろうボラティリティを利益につなげる動き

ニューヨークの大手フィンテック企業トレードブロック(TradeBlock)は、前2回と今回の半減期に何が起きるか深く分析しました。その結果、機関投資家が今回特に、半減期の前後に起きるだろうボラティリティ(価格変動)を利益につなげようとする動きが目立っていることが分かりました。

同社の分析によると、ビットコイン価格は過去2回の半減期前には上昇した結果、マイナーは十分な利益を得ることができました。過去2回の半減期のビットコインハッシュレートは、マイナーがかなりの利益幅を抱え込み、劇的な上昇を見ることはありませんでした。

損益分岐点は半減期後で1万2000ドル以上に上昇と予測

分析リポートは半減期の動きを比較分析した結果、現在の損益分岐点は7,300ドル(約78万円)前後と見込んでいます。そして半減期後、損益分岐点は一挙に1万2,000ドル〜1万5,100ドル(約128万〜162万円)にまで上昇するのではないかと予測しています。これらの計算結果の根拠は、ハッシュレートが変わらないかそれとも緩やかな成長率で上昇するとの前提に基づいています。

あらゆる要因が恐らく史上最高の価格上昇を予測していることから、機関投資家はビットコインとその先物契約の双方に投資する方向に急速に動くだろうというのが分析結果です。

ルネサンスやグレイスケールなど大手投資会社の動きに注目

米大手機関投資家(ヘッジファンド)のルネッサンス(Renaissance)は、メダリオン・ファンド(Medallion Fund)を通じて、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)の現金決済BTC先物市場に投資することを決定しています。同社によってこれはボラタイルな仮想通貨市場をにらんだ戦略的な活動です。

メダリオンは1988年に創設以来、世界で最も成功しているファンドです。ウォールストリートジャーナル(WSJ)によると、同ファンドはコロナウイルスの影響を受けて下落を見せた株式市場とは対照的に、4月に24%の利益を上げています。

グレイスケール・インベストメンツ(Grayscla Investments)もまた、グレイスケール・ビットコイン信託(Grayscale Bitcoin Trust)に3億3900万ドルの記録的な資金をつぎ込みました。

ビットコイン(BTC)の価格・相場・チャート

参考
Bitcoin Halving Is Just 22 Days Away and Catches Institutional Investors’ Interest
Biggest Bitcoin Investment Trust Hits Massive $1 Billion Year—As BlackRock Investors Flee

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