記事の概要
- タイ証券取引所(SET)は財務省に新規仮想通貨取引所開設を申請したことをバンコクタイムズが報道。
- タイ国内では仮想通貨事業の環境整備が進んでおり、当局はライセンスでの規制を行っている。
- タイのような新興国の台頭は市場規模の拡大や通貨安定につながるポジティブな動きである。
タイ証券取引所(SET)が仮想通貨取引所創設へ
日本時間16日、タイの英語日刊新聞バンコクポストはタイ証券取引所(SET)が金融庁に新規仮想通貨取引所の開設を申請したと報道した。
タイ証券取引所(SET)とは
タイ証券取引所(SET)はタイ国内唯一の証券取引所であり、ローカル株(L株)、フォーリン株(F株)、NVDRの3種類の株式を取り扱っている。
2014~2016の3年間で時価総額は現地通貨基盤で33%の伸びを見せており、東南アジアではシンガポールに次ぐ市場規模となっている。
新規上場企業の数も多く、東南アジアで最も勢いのある市場へ発展する期待も高まっている取引所だ。
証券会社連合理事長とSET理事会副理事長であるPattera Dilokrungthirapop氏はバンコクポストに対して以下のように述べている。
多くの企業は自分たちのコアビジネスの運営があるため、仮想通貨事業への参入を急いではいないが、ブローカーに参入の余地がある市場となっている。証券会社はタイ証券取引所がライセンスを申請することを期待しており、ユーザーの理解が深まるにつれて仮想通貨市場は拡大していくと我々は考えている。
タイ証券取引所は仮想通貨業の援助が目的
今回SETが仮想通貨取引所の開設を申請したのは仮想通貨ブローカー業やディーラー業に興味を持つ証券投資家を援助することが目的となっている。
SETが仮想通貨取引所を創設すると、世界的に見てもレアケースな仮想通貨と証券を同時に扱う取引所となることが期待される。
実現した暁にはタイ証券取引所は国内仮想通貨業界を先導する存在になることは間違いないだろう。
しかし、課題点としては BitkubやBXBのような既存の国内取引所に比べて経験が浅いことがあげられる。

タイ国内では仮想通貨事業整備が進む
タイ証券取引委員会が今回大きな動きを見せた背景としては、国内で仮想通貨事業の整備が最近進んできていることにあるだろう。
昨年8月には仮想通貨関連企業7社に事業運用の許可を出し、規制導入に向けて枠組みを制定していることが印象付けられていた。
さらに、タイ財務省は今月8日に暗号資産事業のライセンスを仮想通貨関連企業4社に付与した。仮想通貨取引所のBitcoin Exchange、Bitkub Online、Satang Corporationと、仮想通貨ブローカー企業Coins THがタイ国内で初めて正式なライセンスが付与されている。
タイ規制当局はライセンスの有無によって仮想通貨事業の認定を厳格化する姿勢を示している。
新興国で仮想通貨事業を進める意義
タイのような新興国が仮想通貨事業を推進することは新たな流通経路の確保という点で重要になると言える。
従来の仮想通貨市場は日米中で取引高のほとんどを占めるなど、寡占的な市場になっている側面が拭えない。
このような状況下で新興国が台頭すれば市場規模の拡大に加えて取引高の増大による通貨価格安定が期待できる。