
仮想通貨市場におけるクジラの影響調査
7月7日、デジタル資産のデータプロバイダーであるカイコ(KAIKO)が、仮想通貨市場においてクジラと呼ばれる大口投資家の規模や方向性に関するレポートを発表した。前提として10BTC以上の取引をクジラによる取引と定義し、以下の11の取引所におけるBTC/USD、BTC/USDTおよびBTC/JPYの通貨ペアの取引データを基に調査された。
- バイナンス(Binance):BTC/USDT
- フォビ(Houbi):BTC/USDT
- ビットスタンプ(Bitstamp):BTC/USD
- コインベース)Coinbase):BTC/USD
- ビットフィネックス(Bitfinex):BTC/USD
- クラーケン(Kraken):BTC/USD
- リキッドバイコイン(Liquid by quoine):BTC/JPY
- オーケーイーエックス(OKEx):BTC/USDT
- ビットフライヤー(Bitflyer):BTC/JPY
- LMAXデジタル(LMAX Digital):BTC/USD
- ジェミニ(Gemini):BTC/USD
今回のレポートでは、一般ユーザーも含めた調査とクジラのみを対象とした調査の結果が公表されている。
クジラの居場所はOKEx?
クジラを含めた全体の調査において、まず、平均取引額の1位はLMAXデジタルとなっている。LMAXデジタルの平均取引額は0.6968BTCとなっており、2位のBitstampにおける取引額(0.3783BTC)に比べてほぼ2倍の数字となった。合計取引回数ではHuobiが約1,600回でトップとなり、合計取引高はOKExがトップだった。他の取引所も含めた順位としては、次の通りになっている。
| 順位 | 平均取引額 | 合計取引回数 | 合計取引高 |
|---|---|---|---|
| 1位 | LMAX Digital | Huobi | OKEx |
| 2位 | Bitstamp | Binance | Binance |
| 3位 | Kraken | Liquid by quoine | Huobi |
| 4位 | OKEx | OKEx | Liquid by quoine |
| 5位 | BitFlyer | Bitfinex | Coinbase |
| 6位 | Gemini | Coinbase | Bitstamp |
| 7位 | Coinbase | BitFlyer | LMAX Digital |
| 8位 | Binance | Bitstamp | Kraken |
| 9位 | Huobi | Kraken | Bitfinex |
| 10位 | Liquid by quoine | Gemini | BitFlyer |
| 11位 | Bitfinex | LMAX Digital | Gemini |
そして、クジラに限定した調査となると、取引回数・取引量・平均取引額3部門すべてでOKExがトップとなった。OKEx、Binance、Huobiなどの取引所は、全体の調査でもクジラ限定の調査でも上位となっている。
OKExのクジラの取引量は、他の取引所と比べて著しく多く、レポートでは、クジラの取引に関してはOKExが市場をリードし、また非常に多くの大量取引が定期的に行われていると結論づけている。
参考
・An Analysis of Cryptocurrency Whale Trade Size and Direction
【こんな記事も読まれています】
・仮想通貨市場に出現するクジラ、熊、雄牛が分かれば取引が面白くなる
・仮想通貨を大量保有するクジラは個人それとも企業のこと?
・仮想通貨取引所OKExがインドのブロックチェーンエコシステム市場の調査結果を発表
文・かにたま