- 日本維新の会、マニフェストに「仮想通貨とブロックチェーン」
- 日本維新の会は、7月21日に迫る第25回参院選の公約に「AI、ブロックチェーン、暗号資産に注力」と記載した。藤巻議員が仮想通貨税制改正について取り組む中、党としての方針を表明した形となる。
日本維新の会、マニフェストに「仮想通貨とブロックチェーン」
日本維新の会は、第25回参議院議員通常選挙における、「規制改革・成長戦略・経済政策 ~経済成長による財政再建~」のマニフェスト(公約)で、「AI、ブロックチェーン、暗号資産」に注力することを明言した。
日本維新の会のマニュフェストが先日発表になりましたが「経済政策の中に強く要望し、「AI,ブロオクチェーン、暗号資産に注力」を入れてもらいました。 pic.twitter.com/rBqaYMQhgl
— 藤巻健史(参議院選挙2019 立候補予定者 全国比例区 日本維新の会) (@fujimaki_takesi) 2019年7月1日
日本維新の会は2015年11月、橋下徹氏、松井一郎氏によって「おおさか維新の会」として結成された政党だ。今回、維新の会のマニフェストに明記したことで、藤巻議員個人のみならず、党として「仮想通貨やブロックチェーン」に関するテーマに取り組むことを表明したことになる。
日本維新の会の政調会長代行を務める藤巻健史議員は、税の公平性の観点から仮想通貨(暗号資産)の税制には問題があるとして、「仮想通貨税制を変える会」を発足。税改正に取り組んでおり、国会議員として再選されるかどうかも注目されている。
仮想通貨からも「税金を多く取る」ことを考えるより優遇税制をしてでも「税金を低く」し、民が「仮想通貨/ブロックチェーン」の発展に尽力する仕組みを作る方がはるかに国富増強だ。税金集めて官主導の経済政策など効率が悪くて仕方がない。
— 藤巻健史(参議院選挙2019 立候補予定者 全国比例区 日本維新の会) (@fujimaki_takesi) 2019年6月30日
直近では、国会に「仮想通貨税制改正の請願書」を提出したことでも反響を呼んだ。
国会の会期末直前、衆議院議長並びに参議院議長あてに「仮想通貨税制改正の請願書」を提出いたしましたが、もう一本「暗号資産の信託法、投資法による位置付に関する請願」を提出いたしました。他会派の同意を得られず採択はされませんでしたが、ETF認可への強い要望を政府に示せたと思います。 pic.twitter.com/K7ICJPnq3I
— 藤巻健史(参議院選挙2019 立候補予定者 全国比例区 日本維新の会) (@fujimaki_takesi) 2019年7月1日
関連記事:
藤巻議員が、税制改正に関して強調しているのは、以下の4点だ。
- 最高税率55%の総合課税から、20%の分離課税へ
- 損失の繰越控除を可能に
- 仮想通貨間の売買を非課税に
- 少額決済を非課税に
同議員も主張する「税の中立性」とは、公平性や簡素性と並んで租税に求められて然るべきものであり、税制を構築するうえでの基本原則とされている。つまり、国の政策による経済活動への租税の介入を抑止するため、利用者の消費選好に歪みをもたらすことを防ぐものだ。
現状では、仮想通貨で利益確定した場合、その収入は雑所得に分類されるため、総合課税として最大55%が課税対象となるため、20%分離課税の「株式投資やFX投資」が奨励されていると捉えられかねず、「税制の中立性」が保たれているとは言い難い。
この点について藤巻議員は、先日行ったコインポストのインタビュー『なぜ、仮想通貨の税制を改正すべきなのか』でも、FXとか株式投資は分離課税で、なぜ仮想通貨だけ総合課税なのか、という問題もあり、税の中立性や公平感という観点に欠けていると指摘、参院予算委員会で金融庁や麻生大臣などに質問を繰り返している。
関連記事:
国政を担う選挙結果に高い関心
第25回参院選は、2019年7月28日の任期満了に伴い、2019年7月4日公示・7月21日投開票(期日前投票:7月5日〜20日)の予定で実施される。
金融庁の最新報告書を発端とする「年金2000万問題」の影響で、日本国民の投資(資産形成)への関心が高まる中、「仮想通貨及びブロックチェーン」に関する言及を行う政党が、今後現れるかどうかも含めて注目される。