米取引所コインベース第2四半期の純収益は2,200億円

アメリカの仮想通貨取引所であるコインベース(Coinbase)は8月10日、2021年第2四半期の営業成績の結果を発表した。この中でコインベースは、売上が20億ドル(約2,200億円)、純利益が16億ドル(約1,770億円)だったと報告している。

月間取引ユーザー数が44%増加

今回の報告によると、コインベースの第2四半期の取引高は、第1四半期比38%増の4,620億ドル(約51兆円)だった。この内、個人投資家の総取引高は第1四半期比21%増の1,450億ドル(約12兆円)であり、取引高全体の31%を占めた。

個人投資家の取引高の増加について、コインベースは月間取引ユーザー数(MTU)、堅調な仮想通貨市場の環境、製品の革新、より多くの資産の取引をサポートする能力を要因として挙げている。2021年の第2四半期の月間取引ユーザー数は、2021年第1四半期から44%増加し、880万人になったという。

機関投資家向け取引高は、第1四半期比で47%増加し3,170億ドル(約35兆円)となった。取引高全体に対する割合は第1四半期と比較して64%から69%に増加した。また、第1四半期には、機関投資家によるコインベースプラットフォームへの導入が急速に進み、仮想通貨への資本の流入も増加。 第2四半期のコインベースの総取引高は、ビットコインだけでなく、イーサリアムやその他の仮想通貨への多様化が進行した。第2四半期の総取引量の約24%がビットコインとなており、第1四半期の39%から減少している。

第3四半期の個人投資家の取引量は減少予想

2021年7月は、仮想通貨の価格とボラティリティが第2四半期の水準に比べて大幅に低下した。これにより、個人投資家の月間取引ユーザー数は630万人、総取引量は570億ドルとなった。8月のこれらの数値は、7月と比較してわずかに改善するという見通しだ。しかし、年初に比べると依然として低い水準になるという。このため、コインベースは、第3四半期における個人投資家の月間取引ユーザー数と取引量が第2四半期と比較して減少すると予想している。

また2021年の平均月間取引ユーザー数については、800万ユーザーと700万ユーザー、550万ユーザーの3種類のシナリオを想定している。800万ユーザーのシナリオでは、仮想通貨の価格変動を中~高程度と想定。700万ユーザーのシナリオでは、仮想通貨の時価総額が横ばいで、仮想通貨の価格のボラティリティが低~中程度と想定している。

なお550万ユーザーのシナリオでは、仮想通貨の資本金が現在のレベルよりも減少し、ボラティリティが低いレベルになると想定する。このシナリオでは、月間取引ユーザー数もそれに応じて減少し、2021年末は2020年第4四半期と同程度のレベルになると想定している。

参考
Coinbase Second Quarter 2021

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